大韓民国国会議員のみなさま

韓国市民のみなさま



尹美香議員への除名方針を直ちに撤回し、謝罪するよう求めます



私たちは、日本の関西の地で、日本軍性奴隷制問題の解決を求めて各国被害者および支援者らと連帯し、日本政府の謝罪と賠償を求めて活動をしています。



これまで、韓国の被害者の方々にも何度も足を運んでいただき、証言を聴いて学んだことはもちろん、被害者があるべき未来を語る中で社会の認識を変え、自らの尊厳を取り戻していかれる姿を目の当たりにしてきました。そして、そこにはいつも、被害者に寄り添う尹美香議員の存在がありました。



今、私たちは想い起こしています。人びとが冷たい視線を注ぎ、社会が関心を寄せなかった時から、揺らぐことなく被害者とともに歩み続けてきた尹美香議員の30年間を。



日本軍性奴隷制の歴史を否定し、日本の植民地支配と軍国主義を正当化しようとする日本政府に最も憎まれ、日本のメディアに虚偽報道やバッシングをされ続けても、毅然として立ち向かい、歩み続けた尹美香議員。今や世界の各地に、尹美香議員と心を一つにしながら闘う女性たちの姿があります。


にかけられている韓国右派勢力やメディアによるバッシングと攻撃は、尹美香議員だけでなく、韓国で被害者とともに献身的に歩んできた人たちはもちろん、世界各地でともに闘っている私たちにもかけられているものです。



今、韓国政権与党である共に民主党が、何らの根拠も示さないまま「挺対協に損害を与えた」という一片の言葉で、尹美香議員の30年間を否定し、議員除名に動き出したことを知り、私たちは大変驚き、怒っています。



共に民主党は、「合意は解決ではない」と被害者の側に立ち、「国際人権基準に立って被害者が納得できる解決を」と日本政府に求めたのではなかったですか。これは、尹美香議員と同じ立場です。いち早く、「尹美香議員は辞めなくてもいい」と声をあげるべきではありませんか。



共に民主党が大統領選挙を有利に進めるために尹美香議員をスケープゴートにしようとされているなら、私たちは大変失望せざるを得ません。真の正義ある政治の実現を強く要望いたします。



日本政府の謝罪も賠償も受け取ることができないまま多くの被害者が亡くなられたことは、私たちにあまりにも悔しく辛いことです。日本の市民としての責任を痛感しています。



共に民主党は今後も、私たちとともに日本軍性奴隷制問題解決のためにご尽力されると信じています。ともに解決を求めてきた仲間である尹美香議員への仕打ちは看過できません。



どうか、尹美香議員の議員除名方針を直ちに撤回し、謝罪されるよう求めます。


決して、被害者と尹美香議員と私たちの30年間の歩みを否定しないでください。



2022年2月8日

日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク