2015年12月28日の日韓政府間合意により日本軍「慰安婦」問題は「最終的・不可逆的に解決」される――そんな既成事実化が着々と進められています。
しかし、それが本当に「事実」とされていいのでしょうか。

  私たちが知っている事実は、
  1991年8月14日、韓国の「慰安婦」被害者・金学順さんが名乗り出て、各国の被害者が続々と後に続き、被害回復を求めて四半世紀もの間たたかってきたという事実
  そして
  そのたたかいが、今も続く戦時下・紛争下の性暴力被害者たちに勇気を与えたという事実
そのたたかいが、重大人権侵害被害者の被害回復に関する国際的な議論を深めさせてきたという事実です。
  そして、沖縄の女性たちの戦中戦後は、軍隊がある限り女性たちは性暴力にさらされ続ける、その事実を示しています。
  2016年8月14日、4回目の日本軍「慰安婦」メモリアル・デーに、私たちは過去から現在に至る軍隊による性暴力を根絶するための取り組みを確認し、その成果を未来へと繋げるための集いを持ちます。

  ロラネットの水曜行動は2012年の9月から始まりました。もっと前からやろう、やろうと提案がありましたが、人数がたらず、やっと実現したのが、この9月19日でした。
  丁度、この2年前の2010年に民主党政権が誕生して、今こそ解決できるのでは?との期待で<「慰安婦」問題解決全国行動2010>が誕生、ロラネットも加入しました。
  ソウルでは2011年12月に水曜デモが1000回を迎えることとなり、それまでには解決したいとの思いから、この年、日本でも、全国行動の呼びかけで外務省包囲デモが企画され、1000人を優に超える人々で見事包囲。解決を願う小片の布のメッセージを縫い合わせたキルトが横断幕となって外務省前に、はためきました。しかし、期待した解決案は実を結ばず、その後の自民党政権では更なる揺れ戻しで、水曜行動は今に至るも続いているのです。
日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク
事務局長 岡原美知子

 2011年12月14日ソウル水曜デモ1000回を記念し、「日本軍『慰安婦』被害者に正義を!韓国水曜デモ1000回アクション」が全国行動から呼びかけられました。広島でも一刻も早い解決を訴えアクションを起こそうと14日、広島市内繁華街でおよそ50人が参加し、道行く人へ日本政府による被害者への謝罪と賠償を訴える行動を起こしました。
  それまで、広島では「ナヌムの家」のハルモニたちの絵画展、「慰安婦」問題情報110番、「嘘つき英子(ヨンジャ)」公演会、ビョン・ヨンジュ監督作品3部作の上映会、被害者証言集会、そして関釜裁判広島高裁支援など行ってきていましたが、単発的取り組みで終わっていました。
 2004年12月、東京、京都、大阪、広島、福岡、沖縄など、全国10カ所で「12・4全国同時証言集会」が開催されました。「ナヌムの家」を訪問したり、韓国平和キャンプに参加した青年・学生らを中心に夏頃から各地で実行委員会が立ち上がりました。この時期、国民基金による運動の行き詰まり、歴史否定の激しいバックラッシュの中で解決の糸口がつかめないまま、「慰安婦」問題は急速に「過去の問題」になりつつありました。そんな中、若者たちが行動を起こしたのです。

 同時開催のため、韓国を中心に台湾やフィリピンから被害者が一斉に来日、各地で証言をして下さいました。大阪実行委員会立ち上げに際して私も若者に交じってともに学習し、議論を重ねながら集会準備をしました。大阪の証言集会に来てくださったのは吉元玉ハルモニでした。封印していた過去の記憶を若者たちを前にさらけだし、あふれる涙で語ってくれた時の衝撃。終了後の交流会ではサプライズでお誕生日を迎えたハルモニをケーキやプレゼントでお祝いしました。ハルモニがプレゼントの毛糸の帽子と手袋をつけて飛び切りの笑顔を見せてくださったことは今も大切な思い出です。

 冒頭で、前田朗・東京造形大学教授が、国際人権機関の仕組み及び人権条約委員会内での審査過程を説明しました。

 続いて、渡辺美奈・日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表が「国連女性差別撤廃委員会は何をなぜ勧告したのか」について述べました。渡辺代表は、国連女性差別撤廃委員会が日本政府に対して行った「慰安婦」問題をめぐる勧告内容を時系列で説明し、日本政府は「性奴隷」や「強制連行」を削除させたというが、そもそも委員会ではこれらの言葉を使ってこなかったことを明らかにしました。そして、今回の女性差別撤廃委員会は、「被害者中心アプローチを採用していない」と日韓「合意」の評価まで踏み込み、他国の被害者に対しても国際人権法上の日本の責務を果たしておらず、被害者への十分な救済がなされないなかでは現在進行形の人権侵害であると明確に指摘したこと、そして被害者の真実・正義・被害回復の権利を保障するよう強く求めたことなど、委員会の所見のポイントを紹介しました。