今日は済州4.3抗争76周年です。何の罪もないまま犠牲になった霊魂の冥福を祈りします。

 



さる330日のある報道によると、中国で最も多くの日本軍慰安所が存在した上海で、中国人「慰安婦」被害者家族18人が日本政府にその責任を問うための損害賠償訴訟を準備しているそうです。

 



中国の日本軍「慰安婦」被害者たちは、韓国人被害者たちの相次ぐ損害賠償請求訴訟に勇気を出して1990年代半ば、日本の裁判所に損害賠償訴訟を起こして敗訴したことがあります。


しかし、韓国人被害者たちが韓国の裁判所で日本政府に対して勝訴したことで、新たな可能性が開かれました。 昨年11月の韓国高等裁判所の被害者勝訴判決は、変化する国際慣習法に基づき、日本政府が韓国国民に犯した戦争犯罪を韓国で裁判することができると判断しました。 

中国の被害者と弁護士たちは、中国の裁判所でもこの論理を活用できると期待しているそうです。

 



今回の訴訟は、中国人「慰安婦」被害者が日本政府を中国の裁判所に提起する最初の訴訟になる予定で、国際社会に改めて、日本国の反人道的犯罪行為を事実認定し、謝罪も賠償もしない日本政府の不誠実さを告発する機会になるでしょう。

 



韓国内での勝訴判決に後押しされ、他の被害国でも自国の裁判所に日本政府を訴える訴訟を検討中と聞いています。韓国内でも前回訴訟に参加できなかった被害者の家族が、さる1月に別の訴訟を提起したそうです。 これからが始まりです。被害者たちのための法的正義の扉はもう大きく開いています。

 



それにもかかわらず日本政府は、依然として歴史的真実を無視し、歪曲しており、甚だしくは被害国が国際法に違反していると暴言をためらいません。これに抗議すべき韓国政府は、被害者の権利のための外交的努力をしないまま、日本の植民地侵略に免罪符を与え、対日屈服と従属で一貫しています。日本自衛隊の軍艦が独島近海で軍事演習を行い、堂々と釜山港に入港する一方、建国記念日の829日に済州島南方で海上軍事演習を実施しました。日本が独島領有権を主張して指定した記念日の「竹島の日(2.22)」にも、日本海上自衛隊が韓米海軍と独島近海で海上軍事演習を実施しました。 このままでは自衛隊の制服姿の日本軍が再び韓半島の地を闊歩することになるのではと恐ろしい限りです。

 



このような状況は、反民族・売国・親日勢力の本格的な復活と主流化の土壌になっています。水曜デモの隣の歴史否定勢力はもちろん、光化門広場の保守勢力の集会にも日章旗が登場し、大韓民国建国史を根底から揺るがしています。少女像にマスクを被せるテロを行う者たちが、全国各地を駆け巡っています。露骨に歴史を否定し、歪曲し、少しの躊躇もなく新内鮮一体派であることを堂々と自任する者たちが政府の要職に就き、今回の総選挙にも立候補しています。正義記憶連帯が日本軍性奴隷制問題に関して各政党に送った総選挙質問書に、最後まで回答を拒否した政党が国民の力、国民の未来、改革新党であるのも偶然ではないでしょう。

 



本当に呆れ返り、怒りを覚えます。

でも、怒るだけで社会は変わりません。 私たちの小さな実践が、より大きな連帯の行動が、少しずつ社会を変えることを私たちは歴史から学びました。 今回の4-10総選挙は、団結した民衆の力がまだ有効であることを立証する日になるでしょう。だからといって、全世界に正義の光が明るく照らされるとは思いません。 暗闇がもっと濃くなる前に少しでも取り除かなければという私たちの切実さが、世界の一角の最も暗い所の小さなロウソクになって、そしてそのロウソクの波がついに無知、無能、無策、無責任の影を飲み込むと信じています。

 



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正義記憶連帯 理事長 李娜栄(イ・ナヨン)