2022・2・9

      


           

  去る1月5日に、国会の倫理特別委員会が委嘱した諮問委員会が尹美香の議員除名を決定し、「共に民主党」の宋永吉代表は除名を迅速に処理すると表明し、倫理特別委員会が審査を始めたと聞いて驚愕するほかはありません。




私たち「オール連帯」の中にも、30年前から「慰安婦」問題に取り組み、挺対協と活動をともにしてきたメンバーも多いのです。そうした経験の中で、日本大使館前のギネスブックにも載る水曜デモの活動、国連や各国議会の「慰安婦」決議、重大な人権侵害の被害者の正義の回復のために(アジア女性基金や日韓合意の日本政府の欺瞞に妥協せず)一筋に運動を貫き、さらに、世界の戦時性暴力の被害者との連帯活動等、普遍的な女性の人権問題として実践してきた挺対協は、尹美香代表の力と努力に負うところが大きいと実感しています。このことは、多くの声明に共通の認識です。




 ところが、2020年に保守マスコミによる尹美香さんに対する金銭疑惑の攻撃の嵐が吹き荒れましたが、それらの疑惑は殆どが嫌疑なしとなり、加害マスコミも謝罪広告を出しました。しかし、なお残るとされた疑いに対して現在、裁判が継続中であると聞いています。

 



私たちは、1月5日の決定を聞いた時、まず、不審に思ったのは、こうした、裁判が継続中で判決も出てもいないうちに、失礼ですが、法律の専門家でもない国会議員が、民主的に当選した議員を除名できるという国会のしくみでした。(外国人である私たちが知らない存在理由があるかもしれませんが)




昨年1月の「慰安婦」問題に関してソウル地裁が、主権免除を否定した画期的な人権的判決を出すような韓国においては、当然、基本的人権として「裁判を受ける権利」が保障されているものと確信します。




 世間で言われているような、大統領選挙に有利・不利というような政治的な思惑で、裁判を最後まで受けることができる一人の人間の人権が侵害されていいはずはありません。それこそ、1・8判決を出した人権国家、韓国の名誉を毀損し、韓国国会に汚点を残すことになると危惧します。




 よって、国会の特別倫理委員会は、この審理を直ちにやめることを強く要求します!




   日本。「慰安婦」問題解決オール連帯ネットワーク

   共同代表:大森典子、坪川宏子、野平晋作、持橋多聞