さる18日は日本軍「慰安婦」被害者たちが日本国を相手に訴えた損害賠償請求訴訟で、日本国の損害賠償責任を認定する記念的な判決が宣告されてから2年目になる日だ。

1965年韓日請求権協定と「2015韓日合意」で最終的・不可逆的に解決されたとする日本政府の無理な主張に歯止めをかけた国際人権法上の人権尊重原則を確認した先進的な判決だった。また他の被害者たちが起こした訴訟ではたとえ却下判決が出たが、いまも高齢の被害者たちは控訴を闘って正義を具現しようと努力している。

 



 それなのに韓国政府は、司法府の判断に従って法的賠償執行の努力や被害者の名誉回復に取組もうとしないで無視と妨害で一貫している。

過去30年余り、日本軍制度奴隷制問題を告発して国際社会で人間の尊厳性回復のために闘争した被害者たちの活動を徹底して無視し、「2015韓日合意の順守」を云々して加害者の主張に共鳴し、日本の顔色を窺うのに汲々としている。

 



 呆れ返るのは、強制動員被害者たちが長い歳月、韓国で日本の巨大企業を相手に困難な訴訟を進めて大法院勝訴判決を引き出したのに、日本企業ではなく韓国政府が乗り出して韓国企業のお金を受け取って問題に決着を付けようとしている点だ。大法院判決を全面的に否定し、「被害者の意志に反して利害関係のない第3者は弁済ができない」ようにした民法規定を形骸化させ、被害者の確定賠償債権を消滅させようとしている。




日帝による韓半島不法強占が「合法支配」だという前提で強制動員を頭から認定しない1965年韓日請求権協定に従って、すべての賠償責任も終わったと主張してきた日本政府の主張を受容しているのだ。

歴史の時計を1965年以前に逆転させて司法主権まで放棄し、韓国政府が直接加害者の責任を免除しようというのだ。被害国が加害者の責任を免除するためにこれほどまでに懸命になる理由は一体全体何なのか?

尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権にとって大韓民国の国家主権とは何であり、国民とは何なのか?

 



 日本軍性奴隷制被害者たちと強制動員被害者たちは、加害者の誠意ある謝罪と法的賠償を通じて名誉と尊厳を回復しようとした。国家はあるが存在しないのと同じ状況にも屈しないで、加害者に責任を粘り強く問うて法的闘争を続けてきた。それなのにこれは何と呆れ返り見るに堪えない状況なのか。

 



 万一大韓民国政府が法的責任を認定も反省もしない加害者の側に立って被害者を侮辱してまで加害者の責任を免除するなら、問題はもっと複雑にこじれるだけでなく、大韓民国国民が立ち上がって最後まで抵抗するだろうことを強く警告する。

 



一、日本政府は韓半島不法強占、強制動員、性奴隷制、民間人虐殺、あらゆる搾取と暴力、人権侵害行為をただちに認定し、被害者に心からの謝罪と法的賠償を直ちに実施せよ!

 

一、大韓民国の存立根拠さえ否定する尹錫悦政権の歴史的退行を直ちに中断し、日本政府と企業の謝罪と法的賠償を積極的に要求せよ!

 

一、韓国政府は反省しないで傲慢無礼な加害者に屈辱的にすがりついたり責任を免除するような歴史的過ちを犯さず、大韓民国市民の尊厳と名誉回復に積極的に臨め!



 

2023111

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯、第1578回水曜デモ参加者一同



(訳 権龍夫)