〈正義連〉1568回日本軍性奴隷制問題解決のための水曜集会および梨泰院惨事追悼集会 声明書(主管 新しい世の中を拓く天主教女性共同体)
去る10月29日、私たちはやりきれない死を目撃することとなった。 国家はまたもや国民を守ることができなかった。多くの人々が押し寄せることを予見できたにもかかわらず、何の対策も立てなかった国家は責任を回避したうえ、警察庁長官は惨事から3日もたって謝罪した。犠牲者の冥福を祈る。あわせて責任を負うべき者たちが責任をとるよう強く求める。
日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモが30年以上続いている。その長い時間、被害者や市民らは街でひたすら正義の問題解決を叫んでいる。平和路の水曜デモは被害者の名誉と人権回復を要求し、人権と平和教育の場となっている。このような歴史的背景を持つ水曜デモで、歴史否定勢力は水曜デモの場所を先取りしたり、虚偽の事実を含む騒音を発して妨害する方法で日本軍性奴隷制被害者に対する名誉毀損をはかっている。こうした歴史否定勢力の蛮行が極に達している中、日本軍性奴隷制問題解決と日本軍性奴隷制被害者支援の主務省庁である女性家族部が果たすべき責務は重大だ。
女性家族部廃止に伴い日本軍性奴隷制問題解決機能まで福祉部に移管するということは、政府が日本軍性奴隷制被害生存者を「支援」の対象者であることのみを前提としていると考えざるを得ない。日本軍性奴隷制被害者たちは戦争犯罪という歴史的不正義を告発する主体であり、戦時暴力に反対し、女性人権と平和の価値を拡げる運動家だ。
「歴史を忘れた民族に未来はない」日本軍性奴隷制問題など、被害者たちは苦痛の中で人生を歩んでいる。いくらかのお金で、福祉という名目で歴史を歪曲することを直ちに止めなければならない。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政府は日本との関係を改善する前に日本軍性奴隷制問題解決の先頭に立たなければならない。それこそが歪んだ歴史を建てなおすスタートだ。
水曜デモを中心とした日本軍性奴隷制問題解決運動は、人権と平和という価値をこの地に根付かせる運動であり、この地の歴史と正義を正しく打ち立てることにある。運動の歴史を貶め、断ち切ろうとする勢力の前に屈することなく、より力強く邁進していくことを誓い、以下のようなスローガンで私たちの決意を固める。
私たちの要求
一、日本政府は被害者に公式謝罪し、法的賠償せよ。
一、日本政府は歴史歪曲を中断し、正しい歴史教育を実施せよ。
一、韓国政府は日本軍性奴隷制問題を積極的に解決せよ。
一、日本軍性奴隷制問題解決運動に対する悪意ある歪曲と人権侵害を直ちに中止せよ。
2022年11月2日
(訳 方清子)