昨日「ナヌムの家の正常化を求める市民の会」の共同代表であるキム・ヨンミさんの口座に、日本の皆さんが集めてくださった緊急カンパ4,064,408韓国ウォンの入金を確認いたしました。
本当にありがとうございました。55名もの方たちが私たちを応援してくださっていると思うと、本当に力が湧いてきます。

皆さんの送ってくださったカンパがどのように使われる予定なのか、少しですが以下、説明したいと思います。



まず上記の市民の会はNPOなどの法人登録をしていませんので会名義の口座は作れない都合上、会の共同代表であるキム・ヨンミさんの個人口座に振り込んでいただくという形をとりましたが、皆さんからのカンパは私たちの法廷闘争支援に目的を限った指定寄付ですので、全額私たち内部告発者たちに対する不当なスラップ訴訟や今後の法廷闘争のために使われることになります。



その例として、先月4月29日私たち内部告発スタッフ7名はナヌムの家法人理事たちと現運営陣ら10名と法人としてのナヌムの家を相手取り、“ハラスメントや人権侵害等を通した数々の弾圧により精神的に甚大な被害と苦痛を受けた”という主旨で損害賠償請求をソウル中央地方裁判所に提訴しました。参考までに下のリンクはそれを報じた聯合ニュースの記事です(韓国語のみ)。

https://www.yna.co.kr/view/AKR20220428164300005




この訴訟は被告に対し総額7億韓国ウォン(約7千万円)を請求するものですが、私たち原告側が賠償請求額に沿って裁判所に支出する裁判所手数料や印紙代等を含むとその費用は約3,800,000韓国ウォン(約38万円)となりましたので、皆さんが送ってくださったカンパもこの訴訟費用の一部として使用したいと思います。

またこの訴訟以外にも今後も私たちがナヌムの家法人や理事および運営人らを訴えていく機会が出てくると思いますので、そうしたときに皆さんからのこころのこもったカンパを使用していきたいと思います。




ちなみに韓国内でもタサン人権センターという民間団体が主催したクラウドファンディングで集めたカンパ(およそ5,500,000韓国ウォン、約55万円)があるのですが、こちらはこの団体が私たちの内部告発活動記録を作成しており、その制作経費を差し引いた残額を私たちの法廷闘争にあてるという形をとっていますので、法廷闘争費用としてどのくらい残り、それが実質いつごろから使用可能なのかがまだ明確ではない状態ですので、日本の皆さんからの指定寄付は私たち内部告発者たちが法廷闘争を続けていくうえで、本当に大きなサポートとなりました。




ナヌムの家問題は韓国内でも大きく関心を持ってもらえない状況の中、ナヌムの家のオーナーである曹渓宗と道や市といった監督行政機関が現在でも癒着関係を維持しながら問題をうやむやにしようとしています。5月25日に開かれた理事会では曹渓宗僧侶たちが正式理事として選出されこれでナヌムの家は完全に曹渓宗の手中に戻ったことになります。




先週土曜には6月1日に地方選挙を控える中、民主党の候補者たちと国会議員がやってきて地域有権者たちとの懇談会をナヌムの家の庭で開きましたが、話がナヌムの家問題に及ぶと民主党関係者たちは時間がないと逃げ出すようにナヌムの家をあとにする始末でした。先の大統領選がらみでイ・ジェミョン候補と民主党が見せた曹渓宗の顔色をうかがう姿勢に変化は見られません。また懇談会後にナヌムの家の現運営陣が「不法集会を開いている」と警察に通報し、警官がやってくるという事件までありました。




ハルモニたちに関することは6月に入り別の機会にお伝えしたいと思います。



今後もご支援のほどよろしくお願いいたします。


(ナヌムの家の矢嶋)