尹錫悦政府は過去を直視して日本軍性奴隷制問題の真の解決に立ち上がれ

 



今日は5.18民主化運動42周年だ。

5.18政府公式行事には尹錫悦大統領と共に「国民の力」国会議員が大挙参加するという。歴代保守政権の大統領が消極的だったことを考えれば前向きな態度として評価できるだろう。

だが、日本軍「慰安婦」問題に対してはどうだろう。

尹大統領が継承すると話した金大中-小渕宣言の核心は確実な「過去の直視」を前提とした「未来志向」だった。だが、現在の尹錫悦政府と岸田政府がめざす韓日関係の未来には「過去の直視」が抜けている。

 



現政権の外交部長官は被害者の声を完全に排除した2015年「韓日慰安婦合意」が公式的な合意であることを強調したのであって、まさにその合意の主役たちが韓日関係改善のために日本に派遣された韓日政策協議代表団に大挙含まれた。

安倍政権のスタート以後過去の河野談話から始まった日本の「過去の直視」は白紙化された。日本はアメリカ議会と学界に対する大々的なロビー活動、海外の少女像撤去要求、改悪的な2015韓日合意など各種手段を総動員して文字通り過去の歴史否定のための「総力戦」を繰り広げた。

 



直視しなければならない過去の始まりは今年で70年を迎えるサンフランシスコ体制に遡る。

冷戦のパートナーとして日本に目をつけたアメリカはサンフランシスコ平和条約で日本の戦争責任を問わなかった。一歩進んで被害国の韓国と中国を条約に参加させず、帝国日本の加害に対する謝罪と賠償責任の問題を政府間交渉の問題に縮小させてしまった。その過程で被害当事者の声は排除された。1965年韓日請求権協定と「2015韓日合意」にアメリカの影響があったという事実もまた、よく知られていることだ。

 



国際情勢、現実政治、外交問題のようないわゆる権力の「公式的」な言語は「津波が押し寄せるのに貝を拾っている」という式で女性をはじめとする少数者の話を縮小させ、私的なものだと片付けてきた。

しかし歴史的に形成されてきたこのような家父長的男性政治の強固な土台を崩してしまったのは逆説的にも被害女性たちの「語り」だった。

最初の公式的な「慰安婦」被害証言者だった金学順ハルモニの証言はその間過去を隠してきた厚い権力のカーテンを開け放ったし、以後その隙間で数多くの真実やことばが「津波のように」あふれ出た。そのような彼女たちの「語り」が修辞として使われる「未来」ではなく、真に私たちがめざすべき正義の「未来」の姿を見せてくれた。

 



日本の軍事化と韓米日軍事同盟の動きが尋常ではない。

もう一度訊ねたい。

この巨大な動きが再び日本軍性奴隷制問題の不正を通じて韓米日三角同盟の踏み台にしようとするのではないのか。そして日本軍「慰安婦」被害者を含む過去戦争被害者の存在と声を踏みにじって東アジアの軍事化を呼び起こそうとするのではないのか。

 



42年前軍事独裁政権の不正に抵抗した光州の人々の姿もまた私たちが生き延びなければならない未来の姿を示してくれた。

日本軍「慰安婦」生存者の活動は戦争と女性の人権問題解決をはじめとする国際女性人権運動の模範を私たちに示してくれた。

このように私たちは尹錫悦政府がまずは過去を直視し、数多くの人々が私たちに示してくれた道に従うことを願って、次の通り要求する。

 



. 韓国政府は日本の歴史不正の歩みを拒否して正義の真実、そして被害者中心原則に立った問題解決の措置を行え

 

. 韓国政府は歴史否定勢力の水曜デモ妨害と嫌悪扇動幇助を差し止めて安全で民主的な水曜デモを保障せよ。

 

. 日本政府は歴史否定の動きを直ちに中断して公式謝罪と法的賠償を行え

 

. アメリカ政府は米下院「慰安婦」決議案にしたがって日本政府が日本軍「慰安婦」問題の正しい解決に立ち上がるように直ちに行動せよ

 



2022518

開かれた軍隊のための市民連帯と第1544回日本軍性奴隷制問題解決のための水曜デモ参加者一同



(訳 方清子)