36日、国連人権理事会特別手続に属する国連人権専門家16名は、日本軍性奴隷制被害生存者たちに対して依然として実現されていない正義について深い懸念を表明した。彼らは20257月、韓国を含む被害国6カ国と加害国である日本に対し、被害生存者の救済と権利保障を求める書簡を送付、各国の回答を確認した上で、今回あらためて共同声明を発表したものである。

 


専門家たちは「約80年が経過した今でも、被害者とその家族は真実、正義、賠償および記憶の権利を否定されている」と指摘した。韓・日両国の右翼および歴史否定団体は最近まで日本軍性奴隷制を否定し、被害者を侮辱するために国連に意見書を提出するなど組織的な試みを続けてきた。しかし今回の共同声明は、日本軍性奴隷制問題が「慰安婦」制度の下でアジア・太平洋地域の女性と少女たちが人身売買、強かん、性奴隷化、恣意的拘禁、強制失踪などを経験した重大な人権侵害であり、依然として解決されていない国際人権問題であることを明確にした。

 


日本政府は以前の回答で「2015日韓合意」により全ての問題が解決されたとの立場を提出したが、専門家らは「日本と大韓民国間の2015年の二国間合意のような過去の解決への試みは、被害生存者中心の正義を実現することに失敗した」と明確に述べた。

また、国家間の外交的合意が個人の責任追及や賠償請求権を代替または制限し得ない点を強調し、「法的支援やその他の実質的な支援の提供、関連記録の保存、必要に応じた真相究明、そして責任究明を推進するための外交的努力が含まれなければならない」と付言した。

 


専門家たちは被害生存者と家族が大韓民国及び日本の裁判所に提起した訴訟に言及し、「こうした努力は重大な人権侵害に対する認定と賠償を確保するための正当な手段として奨励され、支援されるべきである」と明らかにした。

また「主権免除は戦争犯罪と反人道的犯罪に対する責任を免除する根拠として使用されてはならない」と強調した。これは20231123日に言い渡された歴史的な日本国に対する損害賠償請求訴訟判決について、韓日両国政府が「2015年日韓合意」遵守や国際法違反を主張する立場を繰り返すのではなく、日本軍性奴隷制問題が戦争犯罪であり、人道に対する罪であることを認め、日本政府が法的賠償を行うこと、そして韓国政府が積極的に外交的責任を果たすことを促したものである。

 


日本政府は平和の少女像の設置妨害及び撤去試み、ユネスコ世界記録遺産登録妨害、日本軍「慰安婦」の歴史教科書記述削除など国家レベルの組織的な歴史否定を継続してきた。

専門家らは日本政府が完全かつ効果的な救済と賠償のために公式謝罪と賠償、再発防止のための保証を含めるべきであり、教育資料と記念物、追悼活動などを通じた歴史的記憶の保存も重要だと強調した。また専門家らは「高位公職者による歴史否定と、被害者及び被害生存者主導の団体、学者、ジャーナリストに対する嫌がらせは、責任究明と救済のための努力を深刻に損なっている」と指摘した。

 


大韓民国政府もこれまで、国際人権基準に合致するよう十分な措置を履行してこなかった。日本軍性奴隷制被害者が最も多く存在した国家として、被害者の権利を保護すべき責任がある国家である。したがって、すでに失敗した「2015年日韓合意」の遵守ではなく、被害者たちの人権と名誉回復のための法的賠償が実質的に履行されるよう、必要な外交的・政策的措置を積極的に推進し、ユネスコ世界記録遺産登録など歴史的真実を保存するための実質的な努力も強化すべきである。


 

被害生存者たちの時間が残り少ない今、正義と記憶を実現することは政府と国際社会が必ず果たすべき歴史的責任である。正義記憶連帯は今回の国連人権専門家たちの共同声明を心から歓迎し、韓日両国政府がこのような責任を重く認識し、被害者たちの真実に対する権利と記憶の権利、法的賠償及び包括的な救済を実現するために積極的な努力を尽くすことを強く促す。

 


●日本政府は国際人権規範に基づき、日本軍性奴隷制問題を戦争犯罪、反人道的犯罪として認め、被害生存者に対し公式謝罪・法的賠償・真相究明を含む完全な救済措置を速やかに履行せよ!

 

●日本政府は、高位公職者を含む国家レベルの組織的な日本軍性奴隷制問題の歴史否定、被害生存者に対する名誉毀損を直ちに中止せよ!

 

●韓国政府は「2015年日韓合意」の失敗を認め、真の被害者の名誉と人権回復のために外交的・政策的努力を尽くせ!

 


2026310

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯



(訳 方清子)