新宿区長からベルリン・ミッテ区長当て書簡(2020.10.21)
新宿区長が友好都市であるミッテ区長あて書簡を出したことがHPで明らかにされました。
その内容は、「平和の少女像」の撤去を目指す日本政府と足並みをそろえ、ベルリンの「平和の少女像」が建立されたことに対して「違和感がある」と反対の姿勢を示しているものです。
この様に友好都市である関係を利用して圧力をかけるような新宿区長、及び日本政府の姿勢に抗議していきたいと思います。
以下、参考のために新宿区長のミッテ区長にあてた書簡を載せておきます。
ベルリンミッテ区長
シュテファーン・フォン・ダッセル 様
親愛なるミッテ区の皆様におかれましては、新型コロナウイルスの影響は如何ほどでし ょうか?友好都市である新宿区でも、未だ新型コロナウイルスの収束ができていない状 況です。
そのような中、2020 年に予定されていたミッテ区からの青少年の受け入れが 中止となってしまったことは、非常に残念でした。
さて、日本国内ではミッテ区の区有地に慰安婦像が設置された報道がなされ、日本国内 をはじめ、ドイツ在住の日本人やミッテ区への青少年派遣に参加を希望していた家庭か らも、日本人であることを理由に差別されることを恐れる投書が相次いでいます。
新宿区は、約 120 カ国の人が住む都市として、国籍や文化による対立をつくらない多文化共生のまちづくりを続けています。
人類の歴史を振り返れば、目を覆いたくなるよう な人種差別や戦争犯罪が行われてきました。この様な全世界を対象とした普遍的な悪を 質すことは当然のことですが、特定国を対象として戦争犯罪を表す像が第三国の公有地 に設置される運動には、違和感を持っています。
報道によると、現在は司法機関が判断する段階にあるとお聴きし、その判断に注目して おります。本区は、本件が、両都市の友好にとって有益な結論が得られることを期待し ています。
今後は両区の友好関係を保っていくために、緊密な情報交換をしてまいりた いと考えております。 当区としては、ミッテ区との交流事業で出会った多くの青少年やスタッフの皆様の友情 に感謝しており、今後も友好提携を大事にしてまいります。新型コロナウイルスの脅威 に打ち勝った後には、相互訪問の事業を再開したいと考えております。
ミッテ区のご発展と区長様のご健勝を祈っております。
2020年10月21日
新宿区長 吉住健一
新宿区のHPでは下記にUPされています。
https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000297642.pdf