昨日3月8日は「世界女性の日」でした。人間の最も基本的な生存権、市民権の基礎である参政権を求めて自由と平等のために闘った女性たちの歴史を称える日です。女性に人間らしく生きる権利が保障されなかった時代から、いや、人間の概念に女性がなかった時代から、全世界の多くの女性たちは自らの命と子供たちの生存、尊厳と人権のために闘争してきました。



 西欧・白人・中産層・男性中心社会に挑戦して、過酷な労働環境と搾取的な労働条件に憤然と抵抗し、少数者・弱者が排除されて身を縮める社会制度を変えるために努力しました。非難と誹謗、投獄と生命の威嚇をはねのけて言葉で、文字で力を合わせて一歩でも前に進むために努力しました。



実現しそうにない、訪れそうにないその日を「果敢に」夢見て、次世代のために諦めないで行動しました。その人たちが流した涙と汗、血が飛び散った土に少しずつ咲いた希望の芽が遂に森になりました。そのお陰で今日、全世界の沢山の市民が人権、市民権、民主主義の多くのものを成就し、謳歌するようになりました。



 それから114年が流れました。大韓民国の「森」は青々と茂るようで、断ち切られたり、根こそぎ荒らされることを反復しています。



 信じられません。2022年現在、女性が同等の市民であり主権者だという当たり前の言葉を繰返さなければならない現実、共存と正義でなく嫌悪と差別の政治を止めろと要求しなければならない現実、内外の厳しい風波に耐えて市民がようやく育ててきた自由と平等、民主主義と平和の価値を破壊し、妨害し、弾圧してきた者たちが大韓民国の未来を云々している現実が信じられません。惨澹たる思いです!



 私たちは今日、大韓民国の5年、50年、ひょっとして500年を決定する重要な岐路に立ちました。先輩たちが血を流して闘って勝ち取った市民権の大切な価値を再度噛みしめ、未来世代が安全で平和に生きることを切実に願った日本軍性奴隷制被害者の心を再度喚起し、女性を消そうとする政治、少数者・弱者を排除する政治、分裂と差別、憎悪と威嚇の政治が終わることを願います。



202239

          正義記憶連帯 理事長 李娜榮(イ・ナヨン)


                    (訳 権龍夫)