「私たちは記憶します」


 さる217日、日本軍性奴隷制被害ハルモニがひと方亡くなりました。日本の反省と謝罪、責任者処罰を見ることなく、胸に「恨」を抱いたまま亡くなったハルモニの冥福を祈ります。苦痛のない世界で、チョウのようにヒラヒラ舞って自由を感じることを望みます。







 日本軍性奴隷制被害ハルモニはいまや、12名の生存になります。90歳を越える被害ハルモニたちはもう、自身の被害体験を伝えるのも難しいほどに歳を取られました。ハルモニたちは生きていらっしゃる間、残忍だった日本軍性奴隷制問題を、自身の肉声で世界・満天下に知らせました。国際社会に日本軍性奴隷問題を公開的に告発し、被害者の立場で全世界の戦時性暴力の被害を受けている女性たちを援け、女性人権運動家として活動してきました。


 いま私たちは、その当時のハルモニたちの年齢です。だからハルモニたちの踏みにじられた人権と被害が、もっと大きな苦痛に感じられます。生存ハルモニたちは、もう12名しかいませんが、これからは私たちが記憶し、被害ハルモニの精神を受継いで行きます。平和のためのハルモニたちの叫びが永遠に生き続けるよう、私たちが記憶します!


 被害ハルモニたちは、30年間の水曜デモを通じて、日本軍性奴隷問題に対する真相究明と問題解決、そして被害者たちの人権回復を要求してきました。ハルモニたちは市民と連帯して女性の人権と平和を叫び、国境と時代を越えて私たちすべての大切な歴史を築いてきました。しかしハルモニたちの名誉を棄損・侮辱し、活動家たちに対して陰から妨害し、悪意ある主張で運動を攻撃する人たちもいたといいます。ハルモニたちの胸に大釘を打ち込んだ者たちは、いったいどこの国の人たちですか。私たちは誰かが被害を受けたら、被害者の苦痛をまず聞いてあげ、その痛みと連帯しろと教わりました。そして連帯とは、単に共感するだけではなく、立ち上がって防ぐことが暴力に立ち向かう本当の連帯だと学びました。私たちはハルモニと連帯します。被害ハルモニの過去の苦痛だけでなく、平和の世界を創るための女性人権・平和運動家であるハルモニたちと連帯します。



 昨日38日は国連が定めた「世界女性の日」でした。差別と嫌悪に反対して女性平等の世界、弱者が尊重されて安全に暮らせる社会のための女性の日は、ハルモニたちの精神です。ハルモニたちの精神は毎年、女性の日を迎えればもっと光輝きます。


 そして今日は、第20代大統領選挙の投票日です。日本軍性奴隷制問題に対する解決意思を持ち、被害者の名誉回復と人権保護、日本政府の戦争犯罪責任を明確にして歴史歪曲防止を約束した候補が大統領になることを望みます。加えて、社会構造的な性差別を解消し、女性のより良い生を約束する候補が大統領になって、女性と子供たち、青少年とすべての社会的弱者たち、みんなが互いに対立しないで、全員が安心して平和に暮らせる国になることを心から望みます。


 あなたと私、私たち女性の話、全ての人の痛みの話、ハルモニたちの傷を抱いて、ハルモニの過ちではないといってあげたいです。


 「ハルモニ、私たちが記憶します!」


 ハルモニを記憶して連帯する心で次の通り要求します。


一、日本政府は日本軍性奴隷制被害者たちに誠意ある謝罪と法的賠償をおこなえ!


一、日本政府は被害者たちへ公式謝罪し、歴史歪曲を直ちに中断しろ!


一、第20代大統領候補は日本軍性奴隷制の正義ある解決を約束しろ!



202239


1534回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ参加者・地域児童センター青少年ネットワーク一同



(訳 権龍夫)