39日(現地時間)、独ヘッセン州カッセル州立大学(以下:カッセル大)総長側は総学生会が主導して大学内の公共敷地に永久設置した平和碑(少女像)を突然撤去した。惨澹たることだ。総長の平和碑撤去通告の背景には、日本政府の継続的な撤去圧迫があったという。

 



 カッセル大少女像は。5年ごとに開催される世界的な国際現代美術祝典〈カッセル・ドキュメント)に少女像を設立したいという総学生会の提案から始まった。

トビアス総学生会長が学生たちと自発的に企画して大学側の公式許可を受け、202278日に設置した。学生議会で少女像の永久設置決議案も通過した。戦争犯罪で染まった地のドイツで、日本軍「慰安婦」を通じて女性人権と平和の重要性を記憶しようという学生たちの心情に多くの国内外の市民たちが感動を受け、運送と管理のために自発的寄付もした。

 



しかし少女像は設置以降、継続的な撤去圧力を受けた。

設置3日後にフランクフルト日本総領事がカッセル大総長と会い、「少女像が反日感情を造成してカッセル地域の平和を脅かすこともある」と主張して撤去要請をしたという。当時大学側は日本の憂慮を総学生会長に伝える程度の対応をしたが、それ以降も業務支障をきたす程の継続的な日本総領事の訪問と極右と日本市民たちの悪性メールに苦しめられた。

結局、日本政府側の多様な圧迫に勝てなかったようだ。

 


カッセル大少女像は日本政府の傲慢で厚かましい歴史否定と歪曲の端的な例だ。

植民地支配と強制動員、民間人虐殺、日本軍性奴隷制などの植民地・戦争犯罪を否認している日本政府は、被害者たちに対して本心からの謝罪と法的賠償どころか、教科書歪曲と被害者侮辱を行なってきた。

過去を正しく記憶して平和な未来を造ろうという全世界の市民たちの活動も妨害してきた。

米国グランディール少女像、サンフランシスコ「慰安婦」像、独ベルリン少女像などに対する撤去圧力は勿論、アルゼンチン少女像設置を露骨に阻止した。時には日本総理が直接該当国大統領や総理と会って要求し、時には日本の影響力がある国際機構を動員して圧力を加えた。

少女像設置妨害と撤去が、該当地域の日本大使や領事の最も重大な任務だというのは公々然の事実だ。

 



日本政府の傲慢な行動の背景には韓国政府の屈辱的で屈服的な外交惨事がある。朴槿恵(パク・クネ)政権当時、{駐韓日本大使館前の少女像問題を協調」すると約束した「2015韓日合意」には、「第3国の顕彰碑問題解決」、「性奴隷」用語の使用自制などの驚くべき密約が隠されていた。

戦犯国の謝罪と戦犯企業の法的賠償が脱落した尹錫悦政権の強制動員解決案も、その軌を同じくしている。国内外の市民社会の憂慮と憤怒にもかかわらず、無反応で一貫している韓国大使館の情けない状態は予想通りだ。

 



 少女像を撤去しても、過去の犯罪行為が消されることも、真実が無くなることもない。むしろ撤去圧力と設置妨害行為は、日本政府の歴史否定と歪曲のもう一つの証拠として永遠に残るだろう。

私たちはカッセル大平和碑撤去を圧迫した日本政府を強力に糾弾し、全世界の市民たちと更に連帯し、被害生存者たちが望んだ戦争と暴力がない世界を継続して記憶・記録していく。

 



2023310

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯




(訳 権龍夫)