昨日、「水曜デモ30年をふり返り、歴史否定が横行する日本の現状を問う」をテーマに、48回目の水曜行動in新宿を行いました。







最初に発言した池田恵理子さんは、ソウルの日本大使館前で最初の水曜行動が行われてから30年をふり返り、いまだに被害者の声が日本政府に届いていない現状と、特に1997年以降はむしろバックラッシュの中にあること。「慰安婦」問題への軍の関与と被害女性への強制を認めた「河野談話」を否定する動きが続いている現状を日本の私たちが変えていく必要があることを訴えました。



韓国では、117日に、水曜デモ妨害に対する警察の不作為に対して国家人権委員会が緊急の救済決定を行ったという朗報も同時に報告しました(https://www.restoringhonor1000.info/2022/01/blog-post_19.html)。



韓国・水曜デモを妨害する歴史否定極右勢力は、少数者や弱者に対しる差別と憎悪を助長するヘイトクライムでありこうした日韓米の歴史否定勢力のグローバルネットワークに対しては、しっかりと世界市民の連帯で反対していくことが必要です。










韓国の「慰安婦」被害者、黄錦周(ファンクムジュ)さんと交流のあった保田さんは、コロナ感染の中、性暴力が増加している日本の状況の中、人間の尊厳を踏みにじる性暴力は絶対に許されないことであり、それは黄錦周さんの強い訴えであると感動的に語りました。






3番目に〝馬場議員(維新)の代表質問「虚構の作文・河野談話」発言こそ、「虚構の作文」!について〟は、発言者が事情で参加できず、発言原稿の抜粋を読み上げました。





韓国サンケン電気の解雇撤回を日本から支援したことで弾圧され拘留されていた尾澤孝司さんが年末に釈放を勝ち取った報告もありました。

パートナーの邦子さんはいつも新宿行動の最後に、「岩のように」の踊りを一緒に踊っている仲間で、今回、お二人で参加してくださいました。





「オミクロン株」の感染拡大の中、通行する人々の数はいつもより少なめでしたが、私たちは22名が参加。チラシ配布は150枚ほどでした。







 





次回49回目の行動は216日ですが、感染状況を考えて実施方法は改めて連絡します。(報告・木瀬慶子)




●当日配布のリーフ


リーフ表紙










●下記はリーフ内容のテキストです。


水曜デモ30年を振り返り、歴史否定が横行する日本の現状を問う



「世界最長デモ」としてギネスブックに載っているデモをご存じですか。

 そう、日本軍「慰安婦」問題解決のための水曜デモです。

 水曜デモは、1992年1月8日に韓国ソウルの駐韓日本大使館前で開始されました。それ以来、雨の日も、雪の日も、炎天下でも、休むことなく毎週水曜日に続けられてきました。

 そして30年。今年1月5日、水曜デモは1525回目を迎えました。この間にはいろいろなことがありました。韓国の米軍基地周辺で性売買を強いられてきた女性たちがデモを主管したり、ベトナム戦争の時に韓国軍に虐殺された被害者遺族が訪ねて来てマイクを握ったり、コンゴ、ウガンダ、イラクなどの武力紛争下で性暴力の被害に遭った女性たちが共に性暴力の根絶を叫んだりしました。このような水曜デモの場で実現した世界各国市民との交流と連帯は、被害者たちの意識を変え、参加する人々の認識を変え、水曜デモそのもののあり方をも変えてきました。

 その中で唯一変わらないもの。
 それは、水曜デモに込められた願いです。

 「二度と同じようなことが起きないように」。被害者たちのその思いが、水曜デモの場で繰り返し叫ばれてきました。そして、日本軍「慰安婦」問題に対し、日本政府が事実をきちんと認め、心からの公式謝罪をおこない、賠償し、再発防止のための教育をおこなっていくこと。それが戦時下だけでなく、日常の中の性暴力をなくし、平和な世界をつくっていくことにつながると信じて、水曜デモの参加者たちは声をあげ続けてきました。
 しかし、その願いは未だ日本政府に届いていません。むしろ、「慰安婦」問題への軍の関与と被害女性への強制を認めた「河野談話」を否定する動きが続いています。昨年12月9日には日本維新の会の馬場伸幸議員が代表質問で「河野談話」を「虚構まみれの作文」とまで言ってのけました。

 このようなことが続く限り、水曜デモは今後も続いていかざるをえません。
 私たちは、水曜デモが終わることを願っています。
 すなわち、「慰安婦」問題に対して日本政府がきちんと責任を認めて、その責任を果たすことを待ち望んでいます。それだけが、水曜デモを終わらせることができるからです。

 日本軍「慰安婦」問題の事実と責任をきちんと認め、謝罪し、賠償し、再発防止のための教育をおこなっていくよう、日本の市民の声で日本政府に訴えましょう。

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