ナヌムの家より矢嶋です。

7月6日よりナヌムの家において始まった京畿道民官合同調査が昨日終了しました。
本来は先週金曜までの予定でしたが、調査団側で確認事項等が多々あったようで3日間延長した次第です。


調査中にもナヌムの意では様々な出来事がありました。
調査団による諸問題指摘と違反行為の禁止通達にもかかわらず、それを理解できないのかあるいは調査自体を軽視しているのかはわかりませんが、現運営陣による幾度にもおよぶ違反行為・妨害行為が繰り返されました。これらは調査団のメンバーたち自身も自らの目で目撃し体験していることですので、調査結果内容にも反映されるのではないかと思います。


調査団も安信権体制下で起きていた問題だけでなく、現運営体制(ウ・ヨンホ施設長)下で発生している諸問題もしっかりと見極めたようです。


調査中にもいくつかの成果がありました。

その一つが広州市からの通達でコロナ感染を事前に防ぐためハルモニたちの遺族・家族を含む外部からの訪問者のナヌムの家施設内での居住を禁ずる、というものです。

これは亡くなった2名のハルモニ達の遺族2名を安信権および現運営陣が取り込んで意図的にナヌムの家のゲストハウスに住まわせることで新たに起きた諸問題に対する措置です。

この2名はナヌムの家の理事会の許可のもと7月上旬ナヌムの家にやってきてゲストハウスで生活をはじめたのですが、ゲストハウスで暮らすスタッフ2名(私と外国人インターン)を追い出す目論見と現在ナヌムの家で暮らすハルモニ達を現運営陣側に引き込む役目もあったようです。
特に遺族のうち1名が非常識な行為をナヌムの家内で繰り返し警察が出動する事態も発生。この人物と現運営陣にあれこれ吹き込まれたハルモニ1名は非常に混乱し事情がもう少し落ち着いたら心理カウンセリングを受ける予定となっています。
こうした事態を直接目の当たりにした調査団は広州市へ事態を報告し結果遺族2名がナヌムの家を先週金曜日に出ていくこととなりました。

この広州市の通達内容中特に重要なものを以下にあげると、

・内部告発者たちに対する不利益及び差別の禁止
・内部告発者たちとハルモニ達との接見許可

というのがあります。これによりハルモニ達との交流等が再び可能となりました。


もう一つの成果は、京畿道の権限によるナヌムの家理事会全理事の職務停止です。

これにより全理事たちは人事権を含むあらゆる職権を停止されますので、少なくとも現在不在の日本軍「慰安婦」歴史館館長の採用案件には口を出せなくなりますし、内部告発者に対する解雇決定権もないことになります。

もちろん曹渓宗という巨大宗教権力集団が相手なので今後どのような手に出てくるか注意しなければなりませんが。

昨日も調査団の去り際少し話を聞きましたが、こちら側の意を汲んだ調査結果が出たとしてもこちらの望むような形で即解決できるテーマではなく、公益という観点から最終的に問題が解決したといえるまでにはかなりの時間がかかるだろうとのことでした。

ですからハルモニ達におよぶ影響を考えしばらくの間は現運営陣との’冷戦状態’とでもいう状況が私たち内部告発した側との間に続いていくだろうと予想しています。

来週中には調査結果が出るそうですので結果が出次第また皆さんにお伝えしますね。
今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。