まず初めに、慎んで故人のご冥福をお祈りいたします。

正義記憶連帯を代表して訃報声明を発表します。

日本軍「慰安婦」サバイバーのシムト(シェルター)である「平和のウリチプ(我が家)」の孫英美(ソン・ヨンミ)所長が6月6日昼、坡州(パジュ)の自宅で永眠されました。故人が突然いなくなってしまい、悲痛この上ない気持ちです。

故人は、2004年から現在までシムト「平和のウリチプ」の仕事を一身に引き受けて来られました。故人は、私生活を顧みることなくハルモニたちの健康と安全を優先して、常に傍らで過ごして来られました。喜ばしい日にはハルモニたちと共に笑い、悲しい日にはハルモニたちを慰め、そんなふうにハルモニたちの同志として、友として、そして娘のように16年間暮らして来られました。今も共に生活していた吉元玉ハルモニの健康のことばかり考えていらっしゃいました。



心根の清らかな方で、真心と献身で常に自分よりもハルモニを優先させる方でした。

故人は最近、正義連をめぐって起きている状況を受け入れることができず苦しんでいました。とりわけ検察の突然の平和のウリチプへの家宅捜索以降、自身の人生が根こそぎ否定されているようだと言い、心理的に苦しい状況を訴えていました。何よりも、メディアの過度な取材競争によって殺到する電話とインターフォンの音、カメラの洗礼で不安な一日一日を過ごしていました。常に明るく笑っていた故人は、シムトの外に出ることもできないような状況に置かれました。

生涯を被害者のために献身した故人のためにも、不必要な関心と憶測はやめてください。遺族と周辺の人々、正義連とシムト「平和のウリチプ」、故人の自宅などに対する人権侵害的なむやみな取材競争を中止してください。故人の名誉のために、どうかカメラとペンを置いて、故人の人生を静かに振り返ってください。

正義記憶連帯は、ご遺族の意向を尊重し、故人の逝く道の名誉を守り、丁重に礼を尽くす所存です。

先に逝かれた故人のご両親、共に生活した李順徳ハルモニ、金福童ハルモニと共に天で生前の微笑をそのまま見せてくれているであろう故人のご冥福をお祈りいたします。

                                                                                                  2020年6月7日
                                                                                                   正義記憶連帯


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