32年前の814日、金学順(キム・ハクスン)さんは「証拠がない」という日本政府に対し、堂々と被害者であることを明らかにし、日本軍性奴隷制の真実を要求した。


そのおかげで、長い間沈黙を強要された国内外の被害者たちも共に声を上げ、もう一人の金学順になって日本政府の責任を追及した。忘却と無視の沼から覚醒した世界中の市民が被害者と共に日本軍性奴隷制の真実を明らかにし、日本政府に責任認定と真相解明、公式謝罪と法的賠償、正しい歴史教育と記憶・追悼の必要性を訴えてきた。その結果、戦時中の性暴力は普遍的な女性人権問題となり、被害者中心の原則、真実と正義、賠償と再発防止という国際法の原則が確立された。世界でも類を見ない超国家的な記憶の共同体を形成し、女性人権運動の歴史を塗り替えてきた。

 



そこで、アジア・太平洋地域の日本軍性奴隷制の被害者と市民団体活動家たちは、2012年第11回アジア連帯会議で814日を世界日本軍「慰安婦」記念日に定め、被害者の勇気を記憶し、実践しようと決議した。この814日は11回目の記念日だ。

 



しかし、日本政府は依然として真実に目を背け、歴史教科書を歪曲し、被害者を侮辱している。さらに「韓国政府が国際法を違反した」、「1965年の日韓請求権協定と2015年の日韓合意ですべて解決した」などと主張し、強制動員と性奴隷制を根本的に否定してきた。

全世界の市民が自国の戦時中の性暴力と女性差別、人種差別の歴史を記憶し、再発防止のために建立した少女像を撤去させ、少女像設置妨害のために全面的に圧力をかけてきた。河野談話を通じて自ら認めた歴史を否定し、約束した最低限の再発防止策をボロ布のように投げ捨て、被害者の人権と名誉回復、平和な世界を願う市民の活動を誹謗中傷し、加害の歴史を消すのに躍起になってきた。

 



韓国政府の屈辱的な対応は甚だしく酷い。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は就任当初から「2015日韓合意」精神の遵守を主張していたが、ついに強制動員「第3者弁済案」を出し、韓半島の不法占領、強制動員、日本軍性奴隷制をすべて否定する日本右翼の宿願を率先して処理している。

日本との軍事協力のために歴史を忘却し、韓半島を戦争の危機に追い込む道に積極的に取り組んでいる。日本の右翼と韓国の極右歴史否定勢力が被害者を絶えず攻撃し、歴史的真実を毀損しているにもかかわらず、これを幇助または黙認している。国民の生命と安全ではなく、日本政府の利益のために福島原発汚染水海洋投棄の代弁者役を自任している。

 



韓国の時計を1905年日韓保護条約の時に戻しているこの悲惨な現実の中で、それでも希望を失わず、これから歩んで行く私たちすべての責任を再確認する。


被害生存者の苦しみと願いを聞き、感じ、共に歩んできた私たちは、いかなる状況にも屈することなく、日本政府が犯罪事実を謙虚に認め、世界中の被害者に繰り返し謝罪と賠償を行うまで要求し続ける。日本軍性奴隷制の真実を歴史の法廷に深く刻み、いかなる攻撃にも消されないようにする。


否定と否定の政治が真実と正義の前にひざまずくその日まで、愛と希望の連帯で熱く闘う。嫌悪と差別、対立と暴力、紛争と戦争のない世界のために、すべての命が尊重されるその日のために、さらに強固に連帯していく。

 



特に今年は関東大震災の朝鮮人虐殺から100年になる年であり、停戦協定から70年、日本が河野談話を発表してから30年になる年である。

私たちは、暗い過去への反省と克服に基づく未来志向的な日韓関係の構築はおろか、前例のない核戦争の脅威と朝鮮半島をめぐる軍事的緊張構図の前に揺らぐ国際平和と東アジア民衆の幸福を懸念し、次のように要求する。

 



一、日本政府は朝鮮半島の不法占領、植民地支配、民間人虐殺、反人道的戦争犯罪をすべて認め、徹底した真相究明、公式謝罪、法的賠償を行うこと。


一、日本政府と極右歴史否定勢力は、日本軍性奴隷制被害者と市民団体に対する攻撃を直ちに止め、謝罪すること。


一、韓国政府は自国被害者の名誉と人権回復、正しい歴史教育のための責任を果たすこと。


一、韓国政府は屈辱外交をやめ、日本政府の責任認識と約束履行を堂々と要求すること。


一、日韓両国政府は帝国主義と植民地主義、軍事主義と冷戦体制を克服し、軍事的対決ではなく、平和のための道に積極的に取り組むこと。

 



202389


日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯と9カ国(韓国、日本、フィリピン、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、アルゼンチン)97共同主管団体

大韓民国 (84)

()日帝強制動員市民の会、「慰安婦」問題解決のための釜山女性行動、2023仁川平和祭り企画団、6. 15共同宣言実践室天安山本部、JCI江城青年会議所、KIN(地球村同胞連帯)、江東区平和の少女像市民委員会、キョレハナ、重層プロジェクト、京畿光州女性会、京畿自主女性連帯、京東建設 故・チョン・スンギュ遺族、光山区平和の少女像市民の会、光州広域市庁女性家族課、 光州全南民主化運動同志会、九老女性会、九老平和ナビ、拘束労働者後援会、国民大学平和の少女像建立推進委員会「セウム」、劇団コレ(クジラ)、基地村女性人権連帯、金福童の希望、金浦平和ナビ、別世界に向けた連帯、大邱女性労働者会、大邱女性会、 代替文化連帯、民族問題研究所、民主平等社会のための全国教授研究者協議会、反性売買人権行動イルム、釜山女性団体連合、釜山市民連合、ソウル女性労働者会、(社)江東労働人権センター、(社)富平広場、新しい世界を開くカトリック女性共同体、 ソウル江西陽川女性の電話、ソウル国際高校自律サークル・ウナ、ソウル東北女性民友会、聖ゴロンバン外方宣教会平和司牧局、性売買問題解決のための全国連帯、水原平和ナビ、順天平和ナビ、市民の会独立、時事写真小会カシャッ、植民地歴史博物館、 新大乗ネットワーク、蔚山女性連帯、蔚山女性会、原州市民連帯、利川平和の少女像建立推進委員会、梨花民主同友会、仁川女性労働者会、仁川平和の少女像市民委員会、日本軍「慰安婦」研究会、日本軍慰安婦ハルモニと共にする馬昌津市民の会、 日本軍「慰安婦」ハルモニと共にする統営巨済市民の会、長城郡青少年相談福祉センター、全国民主労働組合総連盟、全国女性連帯、全南平和の少女像連帯、第11回世界日本軍「慰安婦」被害者追悼日推進委員会、進歩党、進歩大学生ネット、差別禁止法制定連帯、 清州平和少女市民の会、パレスチナ平和連帯、平和ナビネットワーク、平和をつくる女性会、浦項女性会、韓国YWCA連合会、韓国労働組合総連盟、韓国性認知予算ネットワーク(KNGB)、韓国女性労働者会、韓国女性団体連合、韓国女性の電話、韓国女性神学者協議会、 韓国カトリック女子修道会長上連合会、共に開く光州連帯、共に平和、陽ざし社会福祉会、行動する地域共同体 東ソウル市民の力、弘益大学美術大学 教育権・労働権・性人権特別委員会美大の叫び、福島汚染水投棄反対大学生遠征団

 

日本 (3) 日本軍「慰安婦」問題関西ネットワーク、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、日本軍「慰安婦」被害女性と共に歩む大阪・神戸・阪神連絡会

フィリピン (1) リラ・ピリピーナ (Lila-Pilipina)

アメリカ (2) シカゴ女性ホットライン/KAN-WIN、ワシントン希望ナビ

カナダ (2) BC ALPHA (Association for Learning & Preserving the History of WWII in Asia), ピースフィロソフィーセンター (Peace Philosophy Center)

イギリス (1) アートパワー (Art Power)

オーストラリア (1) シドニー平和の少女像連帯 (Friends of "Comfort Women" in Sydney)

ドイツ (2) 韓国協議会 (Korea Verband), Art5芸術協会 (Art5 e.V.)

アルゼンチン (1) アルゼンチン韓人会

 

世界共同行動参加団体: 5カ国(韓国、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ) 26都市42団体



(訳 権龍夫)