〈正義連〉第1670回 日本軍性奴隷制問題解決のための定例水曜デモ 週間報告(2024.10.16)
全世界が混乱しています。地球村の各所で苦痛の悲鳴が上がっています。ウェブサイトに上がったニュースの見出しだけ見ても吐き気がするほどです。
イスラエルの暴走が続き、どれだけの人が死んで怪我をしたのかさえ計り知れない状況です。ロシアはウクライナ戦争支援のために北朝鮮兵力3千人を含む特殊部隊を編成中だそうです(*ロシア政府はフェイクだと否定している)。「平壌無人偵察機事件」で南北朝鮮間の緊張がこれまで以上に高まっている中、ロシア外務次官は「韓国の挑発的な行動」を非難し、「北朝鮮が侵略されたら軍事援助を行う」と公に明らかにしました。 そして、北朝鮮は韓国の敵対行為に積極対応するというシグナルとして、京義線と東海線の南北連結道路の軍事境界線以北の一部区間を爆破しました。
この恐ろしい現実の中に、韓江(ハン・ガン)作家のノーベル文学賞受賞のニュースは、私たちにまだ希望があることを、かすかな希望の灯りを最後まで照らし、守り、育てようとする人々がいることを示しました。
彼女の受賞は、軍事主義と家父長制、独裁体制と資本主義が絡み合った国家暴力と家父長制の暴力、これによる個人的、集団的な傷とトラウマを執拗に覗き込んで明らかにした作品の内容が、現在も続いている人類共通の苦痛に相接しているからでしょう。いや、もっと言えば、歴史が強要してきた人間の悲惨さの中にも輝く崇高な人間性への信念が、私たちを支えるか細いけど強力な力になっていることを示しているからでしょう。
だからこそ、私たちは今、この地のあちこちで起きている悲惨さ、続いている不正を直視し、立ち向かわなければなりません。
日本の「原水爆被害者団体協議会」がノーベル平和賞を受賞しました。しかし、7万人を超える被爆朝鮮人は、いまだに名もなき存在として哀悼されていません。日本の低強度核テロは現在進行形で、福島の放射能汚染水は9回目の放流まで完了しました。
日本右翼に根ざす大韓民国の極右勢力は、国政監査の場で、大学の講壇で、街頭で繰り返し歴史を歪曲し、否定し、被害者を侮辱しています。
そして、戦時性暴力の惨状を警告するドイツの少女像は撤去の危機にさらされています。10月2日、ベルリン・ミッテ区庁はコリア協議会に平和の少女像撤去の公式命令書を伝達しました。 10月31日までに平和の少女像を撤去しない場合、3千ユーロ(*日貨で約48万8千円)の罰金を反復して課す予定であり、撤去のための物理的手段も検討しています。
それでも、私たちは希望の灯りを消すことはできません。 漢江作家の文章のように「心の中の暗い部屋」に灯りを灯し、世界が明るく輝くまで一緒に手を取り合って前進しましょう。
今日はソウル市教育長補欠選挙の日です。教科書の歪曲と教育検閲の悪行を阻止するために、私たちの現在と未来をこれ以上台無しにしない道に投票してください。民主主義のための民衆の長い闘争の歴史、命と引き換えに獲得した女性参政権の歴史を思い出しながら、大切な一票を行使してください。
2024年10月16日
正義記憶連帯理事長 李娜榮(イ・ナヨン)
(訳 権龍夫)