〈正義連〉第1668回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ週間報告(2024年10月2日)
10月1日、正義記憶連帯の活動家たちと私は東豆川(京畿道・トンドゥチョン)へ行きました。大統領が79億㌆をかけて兵隊ごっこ(軍事パレード)をして軍国主義を呼び戻す間、米帝国主義と軍事独裁政権が、性差別・女性ヘイトと遭遇した跡地の逍遥山(ソヨサン)性病管理所に私たちは集まりました。
日帝強占期が終わって韓国の米軍政が始まるや、米国は日本の国家売春である公娼制度を米軍の性的満足のために再活用しました。朝鮮戦争が終わり、大規模な米軍が駐留するようになると、平和だった農村は米軍の基地村になり、大韓民国政府は米軍の安全と健康という名目で、全国の米軍基地村に性病管理所を設立しました。
東豆川性病管理所はその一つで、1973年に開所し1996年に閉鎖されました。
性病管理所は、米軍「慰安婦」と呼ばれた女性たちを性病管理と治療という名目で強制的に監禁した所です。定期的な性病検診で引っかかり性病が疑われる女性以外にも、米軍憲兵と韓国警察、保健所が無差別に女性たちを取り締まり、性病にかかった米兵が相手の女性を申告すると、憲兵がクラブに押しかけて指名された女性を捕捉するなど、数多くの女性たちが強制収容され、大量のペニシリンを投与され、完治と診断されるまで不法に監禁された場所です。鉄格子の中の韓国女性たちが猿のようだと、米軍人たちはその場所を「モンキーハウス」と呼びました。
韓国の最高裁は2022年9月、国家の違法性と反人道的な犯罪行為を認め、被害女性に対する損害賠償を命令しました。
国家犯罪の現場である全ての性病管理所があっけなく消え、いま唯一残ったのが東豆川性病管理所です。
ここも最近、東豆川市が撤去を予告しています。
日本軍の性奴隷制が韓国軍「慰安婦」と米軍「慰安婦」制度につながり、女性たちが組織的な性的暴行と性的搾取に苦しむ時、大韓民国は組織的な売春所でした。性病管理という名目で強制的な監禁で女性たちの人格権と尊厳を無惨に踏みにじる主体も国家でした。市民団体が被害者の手を握り、彼女らの声に耳を傾け、痛みに寄り添い、真実を明らかにし、平和の道を孤独に歩む時も、国家は「アカだ」として弾圧したり無関心で一貫していました。
被害者たちが差別と汚名を背負って死力を尽くして証言し、損害賠償請求訴訟を行い、ついに国家の違法行為が認められて勝訴判決を得ました。しかし国家は依然として謝罪と真相究明の責任から目を背けています。そして国家が、「開発」という名分で歴史的証拠を消すとは・・・。
これでも日本軍性奴隷制の加害者である日本に謝罪と賠償、真相究明、追悼と正しい歴史教育を求める資格があるのでしょうか?
東豆川逍遥山性病管理所は、国家が女性にとってどんな存在であるかを示すリトマス紙です。
軍国主義と戦争、発展国家と性搾取、植民地支配と分断体制の証拠であり、私たち自身が過去を反省し、記憶し、二度と同じことが起きないように実践する象徴物です。被害者の人生と苦痛に共感し、犠牲と勇気を称える記憶の地です。暗い過去を超え、より平和な未来へ進むための足がかりでもあります。
正義記憶連帯は、心ある市民団体と共に、東豆川性病管理所が平和と人権の空間として保存・活用されることを願い、共同対策委員会を結成しました。
近現代史の苦難が圧縮的に絡み合っている性病管理所を記憶し、守ろうとする心で署名運動を行い、記者会見などを開催し、昨日は文化祭と街頭行進を行いました。 今も徹夜のテント籠城闘争が行われています。
真の脱植民地化と脱冷戦、女性の人権と平和のためのもう一つの旅に皆さんの多くの関心を寄せて下さい。少なくとも、私たちは未来世代に恥ずかしくない大人になるため、より良い国家を引き継ぐために、もう少しだけ力を出しましょう。私たち、一緒に手を握り合って新しい歴史を築きましょう。
2024年10月2日
正義記憶連帯理事長 李娜榮(イ・ナヨン)
(訳 権龍夫)