チン・ヘミン記者(女性新聞 2023.4.23)


(インタビュー)尹美香無所属議員

総選準備・復党計画、時期尚早

「残りの任期、議員活動に専念」

 

尹美香議員


 

「裁判中、判事が1700万ウォンは有罪と言いながらも、同じ期間にそれよりも多くの寄付をしたと言ったときに涙が溢れました。また、政府の補助金を通じて韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、現正義記憶連帯)事業を遂行し、功労を認められるなどの判決過程が慰めになりました。

 



判決前と後の覚悟が違うと明らかにした尹美香無所属議員は「判決前には私の歩みが日本軍「慰安婦」運動に攻撃を加える口実になるかと注意深く自らを統制した」としながらも「判決後は国会に通いながら、ハルモニたちと約束したこと、自ら誓ったことを短い在任期間内に悔いのないようにしようと東奔西走している」と話した。

 



検察は20209月、尹議員を補助金管理に関する法律違反・詐欺・業務上横領・背任など8つの嫌疑で不拘束起訴した。1審裁判所のソウル西部地裁刑事合意11部(ムン・ビョンチャン部長判事)は、210日、検察が横領容疑で起訴した137万ウォンのうち1718万ウォンのみ有罪と認め、罰金1500万ウォンを宣告し、残りの嫌疑は無罪とした。現行法上執行猶予を含む禁固以上の刑を宣告され、刑が確定した場合、国会議員職を喪失するが、尹議員は免れた。検察と尹議員側ともに1審の結果に控訴した状況だ。

 



尹議員は1審宣告に対して「司法正義の天びんは依然として既得権の側にあるため公平ではない」とし「『果たして司法の天秤が私にも公正に適用されるだろうか』という不安感を持つほかなかった」と心情を語った。続けて郭尚道(クァク・サンド)前議員の息子の退職金501審無罪判決を見て、司法が偏っていると思った」と付け加えた。

 



また「(1700万ウォンの有罪について)内心『あのことをなぜ判事に認められなかったのかと思ったが、それなりに徹底的に調べたのだろう』と思って『控訴審で一生懸命証明すればいいか』と考えた」とし、「私は去る3年 間、あまりにも多くを失った。特に故孫英美平和のウリチプ所長は私のように耐えることができず、亡くなったため申し訳ない気持ちが最も大きい」と話した。

 



続いて「裁判の中で最大の拷問は、私が日本軍『慰安婦』被害者である吉元玉ハルモニを無理に連れて行って虐待を加えたという偽のフレーム」とし「吉ハルモニと私は愛情でつながれた関係だ。当時、私が挺対協の常任代表だった時、ハルモニは私を「隊長」と呼ぶほど打ち解けた間柄」だったと付け加えた。

 



再び国会に戻ってきた尹議員は、裁判によって議会活動を思うようにできず残念だったと明かした。彼女は「最近は女性農民・コールセンター労働者・移住労働者と連携して仕事をしていて忙しかった」とし「私が国会に来た理由である日本軍『慰安婦』問題を含む、過去の歴史と正義を立て直すことに注力する予定」と強調した。

 



 


以下は尹議員との質疑応答です。



 

-去る38日、3年ぶりに水曜デモに参加しました。

 


3年という空白が感じられませんでした。 私は常に平和路にいたという思いがするほどでした。水曜デモはコロナ19のためにYouTube中継をしており、私は特別な国会スケジュールがなければオンラインでともにしてきました。私に向けたヘイト発言もある程度予想しました。ですが、緊張感がなかったかと言えば嘘になります。その日、水曜デモで一番最初にお会いしたのは鍾路警察署刑事でした。刑事と私は警察とデモ隊という対峙の関係にあったにもかかわらず、喜びにしばらく握手をしてお互いに視線を交わしました。その瞬間、緊張感が消えて、ある線によってひとつにつながる感じを受けました。今、可能であれば毎週水曜日12時に国会スケジュールがなければ水曜デモに行こうと思います」



 

日本軍「慰安婦」被害者問題だけではなく、政府の強制動員解決法に批判の声をあげています。

 


「日本軍『慰安婦』問題と強制動員問題は差異点と共通点が共存しています。『慰安婦』もまた強制動員です。しかし、強制動員問題は解放後に提起されましたが、『慰安婦』問題は1990年代に提起されたという点が違います。また、『慰安婦』問題は女性の人権と性暴力問題であるため、被害者たちは賠償だけではなく、謝罪がなされなければならないと主張しています。尹錫悦政府の強制動員第三者弁済解決法は逆に向かうものだと思います。しかし、どんなに逆行したとしても、歴史の真実と正義の流れを無理に遮断することはできません。希望を失わないことが重要です。」

 


-1号法案は男女差別禁止法です。国会に行くための計画は何ですか?

 


「たまに国会に座って見まわすと『本当に男だらけだなぁ』と考える時があります。私は女性政治家たちがもっと多くなる時、私たちの政治の雰囲気も変わることができるのではないかと期待しています。 私の関心はマイノリティです。今、ジェンダー問題でも女性がマイノリティであり、私たちは不平等なシステムの中で生きています。賃金問題やガラスの天井を壊すことなど、様々な面で平等を達成するのは法の役割であり、政治家の役割です。女性だけを特別に扱ってほしいという話ではなく、女性と男性に同等の扱いをしなければならないと思います。制度と法律に手を加えなければならないと思います。


 

- 来年の総選挙に向けての計画がありますか?

 


「次の総選挙計画は立てられていません。 私はこれまでできなかったことが多かったため、総選挙のことを気にする余裕はありません。第21代国会に入るときに果たそうとしたことは終わらせなければならないと考えます。私の期待値にまだ達していない状況です」

 


- 復党についての考えはどうですか?

 


「復党は考えていませんが、判決前後で状況が大きく変わったと思います。なぜなら、一審判決が終わるやいなや、李在明・共に民主党代表が私に申し訳ないと公に謝罪をしました。 党代表が何らかの行為をしなければならない時は考慮すべきことが多いです。それをしないで、私にすぐに申し訳ないと言葉を残し、それによって攻撃されたりもしました。 李代表の立場表明自体が私にとっては慰めでした。党代表だけでなく、多くの議員が私に一人で闘かわせて申し訳ないというメッセージをくれて、充分に雰囲気は作られたのではなかったかと思います。 

私は不動産問題で追放されたのですが、無嫌疑となりました。しかし、当時選挙が多く、私が裁判中だったので、党に攻撃の口実を与えるよりは、私の議会活動を熱心にする方が良いと判断しました。それでも、現在は無罪判決によって負担感が取り除かれた状態であり、いつか復党するだろうという考えを持っています。

 


-これからの計画は。


 

「第21代国会前半期環境労働委員会を経て、後半期に農林畜産食品海洋水産委員会で活動しながら法案をたくさん出したが、まだ成立していない法があり、制定できるように最後まで努力します。例えば、環境影響評価法の一部改正法律案と学校労働人権教育の活性化及び支援に関する法律案ですが、いまだ審議すらされていません。日本軍『慰安婦』問題は尹政府のもとで解決するのが難しいようですが、残りの任期1年間、国民と国会の声を込めて伝えられるように努力します。

 



(訳 方清子)