世界各地に戦争の気配が漂っている。2021年に始まったミャンマー内戦が続き、2022年にはロシア・ウクライナ戦争が勃発し、2023年末にはイスラエル・パレスチナ戦争が激化した。戦争の最中、女性はレイプなど性暴力の犠牲になっている。性暴行は明らかな戦争犯罪で、戦場では必ず起きている。戦争の中で生きる女性たちが尊厳を回復できるのは、正義に対する継続的な要求とその実現だけである。だからここに集まった私たちは、世界中の戦時性暴力の根絶を要求し、日本軍性奴隷制問題の一日も早い解決を求める。

 



622日、イタリアのスティンティーノ市で平和の少女像の除幕式が行われた。日本政府は碑文の文言を問題視し、少女像の撤去のためのロビー活動を展開してきた。しかし幸いにもサルデーニャ島の海岸にイタリア初の平和の少女像が設置された。日本政府は戦争犯罪の真実を隠蔽し、歴史を歪曲するため、組織的かつ積極的に国際的なロビー活動と圧力を行使してきた。ドイツ・ベルリンに設置された「平和の少女像」は、日本政府の継続的な圧力で撤去の危機にさらされている。平和の少女像は、二度と繰り返してはならない戦時性暴力を知らせる平和の象徴であり、世界市民が築き・守ってきた女性人権の象徴物である。しかし、依然として日本政府は戦争犯罪を隠蔽し、日本軍性奴隷制の歴史を否定することに全力を尽くしている。歴史問題に対する真の謝罪と正義の解決なしには、決して平和な未来へ進むことはできない。

 



国家の責務は、自国民の被害者を保護し、代弁することである。しかし尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、日本軍性奴隷制被害者たちの痛恨の生涯を無視し、「未来志向的な日韓関係」を口走ることで戦犯国家を擁護している。尹錫悦政権と歴史否定勢力は、日韓関係の回復を口実に、沈黙と同調で日本軍性奴隷制問題を黙殺しようとしている。それだけでなく、歴史問題に対する反省なしに韓米日軍事協力強化に没頭することで、東アジアの軍事的緊張を高めている。日本軍「慰安婦」問題は日韓だけの問題でも、過去の問題でもない。日韓関係を超えて、東アジアの平和のために直ちに解決すべき問題だ。

 



昨日625日は朝鮮戦争が勃発してから74年になる日だ。私たちは日帝強占期と朝鮮戦争、そして軍事政権を経て、戦争による女性の性的道具化と戦時性暴力の状況を絶えず目撃してきた。戦争の状況の中で犠牲になった数多くの女性の生活を回復する始発点は、日本軍性奴隷制問題の解決からである。私たちは、戦時性暴力の被害者がこれ以上発生しないよう、すべての人の平和と正義が回復される世界のために、共に泣き、共に祈り、共に叫び、共に行動することを誓い、次のように要求する。

 


 

一、日本政府は日本軍性奴隷制被害者に公式謝罪し、法的賠償を行なえ!


一、日本政府は平和の少女像の撤去ロビー活動を直ちに中止せよ!


一、日韓両国の歴史否定勢力は歴史歪曲を中止し、正しく記録せよ!


一、尹錫悦政権と第22代国会は日本軍「慰安婦」被害者保護法を改正し、被害者を保護せよ!

 



2024626

1654回 日本軍性奴隷制問題解決のための定例水曜デモ 参加者と韓国女性神学者協議会



(訳 権龍夫)