すべての準備が終わった。侵略と支配の歴史を正当化し、再び覇権の道を歩む道はゆるぎない。戦争犯罪を否定し、歴史を歪曲し、靖国神社を参拝し、被害者に加害責任を押し付けて侮辱し、ついに被害者と加害者の立場すり替えに成功した。独島(竹島)領有権を主張し、戦犯旗(旭日旗)なびかせて大韓民国領土に入国し、今度は地球生態系を破壊し、核汚染水の放流を堂々と推し進める。まさに戦争ファシストの華麗な復活であり、史上前例のない国際的な悪徳犯罪者の歴史洗浄である。

 



このような日本政府に対して国益を代弁すべき韓国政府の態度は佳境にある。当選直後から日本への求愛と懇願が度を超えていると思ったら、今度は日本政府の国際代弁者を自任している。

朝鮮半島の不法占領、強制動員、日本軍性奴隷制のすべてを自ら否定し、日本側に立つことを躊躇せず、日本政府も行わない毎日ブリーフィングという形で福島原発汚染水の「安全性」を積極的に広報し、日本との「信義」を守らなければならないと強弁する。極右的な歴史意識と単眼的な地政学的認識を基に、日本のすべての宿願を叶えるために縦横無尽に暴れる。


大韓民国の国益と国民の安全よりもアメリカと日本の利益を最優先する外交で韓半島を戦争危機に追い込み、三権分立の法治を崩壊させ、被害者の人権を無惨に踏みにじる。権力の私物化で国政を支配し、労働、マスコミ、民主市民を敵とみなし弾圧することを躊躇しない。権力に媚びる者たちは、鹿を指して鹿と言う市民を型にはめ、馬という嘘が出るまで追い詰めるようだ。


民族分裂的な冷戦極右的な歴史観を持つ人物を統一部長官に、マスコミ弾圧の技術者を放送通信委員会委員長に座らせようとする試みに加え、ついには大統領自ら「1965年の日韓請求権協定を通じて日本から受け取った対日請求権資金で工場を建設し、労働者と産業、韓国国民が腹いっぱい食べることができるようになった」という暴言を 躊躇わない

朝鮮総督府や朴正煕維新政権でなければ起こり得ないことの連続だ。

いったい日本にどんな弱みを握られているのかどんな理由でここまで自己破壊的な行動を続けるのか全く知る由もない国民はただただ怒りと苛立ちしかない。

 



この不条理で悲惨な現実に、私たちがすべきことはより明確になった。許しと和解に進むための前提として、真実を明らかにし、分断と分裂の原因を解消し、歴史正義を実現すること。 人類普遍の良心と歴史的経験を鏡にして、より平等で平和な世界を作るために努力すること。

 



日帝植民地時代から、韓国民衆はいかなる悲惨な状況にも屈することなく、国権回復と民族和解、民主主義が花開く国を造るために命を懸け献身した。日本軍性奴隷制の被害生存者たちは、思い返すも恐ろしい苦しみを乗り越え勇気をもって立ち上がり、真実を語り、平和と人権のための私たち皆の実践を要請した。韓国政府の恥ずべき「第3者弁済」を拒否し、高齢にもかかわらず闘いを続けている強制動員被害者と遺族がいる。その精神と熱望が私たちの全身と精神に刻まれていることを再確認し、未来世代が誇りに思う今この瞬間を創るために堂々と進んでいく。

 




2023628

正義記憶連帯理事長  李娜栄(ナヨン)



(訳 権龍夫)