〈正義連〉第1600回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 声明書
日本軍性奴隷制問題解決のための水曜デモが今日で1600回を迎えました。1992年1月8日当時の宮沢首相訪韓時に日本政府に抗議するために始まった水曜デモは、初めての公開証言者の金学順(キム・ハクスン)ハルモニの勇気ある叫びに共鳴し、否定と隠蔽、責任回避に躍起になっていた日本政府に対し、歴史の真実を直視するよう要求しました。
1600回の間に無名の犠牲者と無辜の被害者は、堂々とした生存者、人権運動家になり、私たち全員を覚醒させました。 辺境の小さな叫びに共感した世界中の市民が、被害生存者たちが築いてきた驚異的な旅程に参加しました。 歴史を正しく記憶し、継承し、より良い未来を造るために青年世代が先頭に立ってきました。その成果で、戦時性暴力と女性人権に関する国際規範が打ち建てられ、軍国主義と性搾取の関係が浮き彫りにされ、韓半島の不法占拠と強制動員、日本軍性奴隷制の隠された連鎖が満天下に曝されました。現在も続いている武力紛争、集団虐殺、戦時性暴力、暴力と搾取の現実が、清算されていない過去の不正と連結していることも直視できるようになりました。水曜デモは、世界中の市民が平和と人権、歴史教育の場、変化のために手を携えて行動を決意する連帯と実践の場になりました。
しかし、1600回の時間が常に平坦だった訳ではありません。アジア女性基金、2015年韓日合意、強制動員の第三者弁済などのあらゆる困難を乗り越え、活動家や団体に対する様々な誹謗中傷・攻撃の中で、運動が根絶やしになる危機も経験しました。
何よりも今日、私たちは歴史問題が外交的な道具に転落し、被害者の人権が韓米日軍事協力の名目で取引される現実を目撃しています。責任認定も反省もない加害者が居直って、被害者コスプレで世界を翻弄し、歴史を逆転させようとし、その加害者のスポークスマンとして自国民を邪魔者扱いする韓国政府と対面しています。平和と生存の政治ではなく、戦争と紛争を煽る政治家、小さな利権に目がくらんで恐怖に取り憑かれ、こびへつらう学者、大衆迎合のプロパガンダに転落したマスコミ、嫌悪と敵意で被害者を誹謗中傷し、歴史真実を破壊しようとする韓米日歴史否定勢力が暴れまくっています。悲惨なことです。
それでも私たちは再び決意を固め、戦争のない世界を造ろうとした被害者たちの宿願を記憶し、継承します。歴史を恐れない傲慢さ、過ちを打ち消す図々しさ、無知と無能に起因する蛮勇、憎しみと嫌悪は世界を変えられないという事実を、水曜デモを通じて学んだからです。 共存と共生、平和と人権のために、愛と連帯でこの場を守り、前進する私たちが最後には勝利すると信じているからです。
最後に、その果てしない時間を耐え忍んで共に闘った被害生存者たちと、生涯を捧げて水曜デモを守ってきた先輩活動家たち、どんな攻撃や脅迫にも屈しないで連帯してくれた国内外の市民に感謝します。今は世を去った優しいハルモニたちと活動家たちにも哀悼の意を表します。 あなたたちの熱い叫びと不屈の勇気が、より良い世界のための種になって私たちの心の奥深くに蒔かれたことを信じます。 その種が芽吹き、大きな木となり、ついに森を成すその日まで、力強く共に歩んで行くことを誓います。
2023年6月14日
第1600回 日本軍性奴隷制問題解決のための水曜デモ参加者一同並びに正義記憶連帯
(訳 権龍夫)