〈ドイツ〉カッセル大学総学生会、少女像建立… 「永久設置計画」
イ・カラム自由寄稿家(女性新聞 2022.07.07)
カッセル大学総学生会主導で6ヶ月間の準備
総学生会管理公共敷地に建てて外部圧力の影響はない模様
カッセル ドキュメント展に日本軍「慰安婦」展示計画も
今年1月、ベルリン少女像を守る韓静和(ハン・ジョンファ)コリア協議会代表はカッセル大学総学生会(AStA)から連絡を受けた。ベルリン少女像が直面した困難な状況について報道を通して知ったとして、世界的に有名なカッセル ドキュメント展の際、少女像を設置して全世界の人々に知らせたいという提案だった。それから6ヶ月が過ぎて学生たちの夢は現実になった。
平和の少女像が設置されるカッセル大学学生会本館新築公園敷地
7月8日(現地時間)午後4時30分ドイツ カッセル大学総学生会本館前新設公園で平和の少女像の除幕式が開かれる。ベルリン少女像に続きドイツの公共敷地に設置される二つめとなる少女像だ。
除幕式にはトビアス・シュノール カッセル大学総学生会長と、少女像を制作したキム・ウンソン作家、コリア協議会韓静和代表らが参加してハンドファン演奏家チン・ソンウンさんとカヤ琴演奏者パク・ヒョンジョンさんの公演も繰り広げられる。
建立と同時に永久的な設置も実現した。総学生会は少女像の敷地使用に対して大学側の公式許可を受けて、学生議会で少女像永久設置を通過させた。少女像設立敷地は総学生会の管理所管で学生たちが学生総会を通じて自律的に利用できて外部の圧力から比較的安全だ。
だが、公共敷地に建立されるだけに日本政府の圧力も続くものと見られる。これに対してコリア協議会側は「すでに総学生会でベルリン少女像に対する日本政府の撤去圧力状況を認知している」として「もし日本政府の圧力で大学側が撤去しようとする場合、学生たちとの葛藤として広がり、表現の自由妨害と学生たちの自治権侵害と、むしろ逆効果になる可能性がある」と説明した。
カッセル少女像碑文は学生たちの希望により英文なしでドイツ語だけで製作された。
碑文には
▲第二次大戦中に日本軍によってアジアとヨーロッパ女性たちが日本軍「慰安婦」制度による被害を受けた事実
▲ドイツ国軍もまた部隊内に軍人たちのための慰安所(Wehrmacht Bordelle)を運営した事実などが明示される。少女像はこの被害者たちを追慕して被害生存者たちが再び戦争犯罪が繰り返されないためにと闘った勇気を賛えるという内容を込めた。
総学生会側は少女像建立にとどまらず、日本軍「慰安婦」および女性に対する性暴力問題と関連して毎年学術大会、展示会、ワークショップなどを開催する計画だ。また、総学生会役員の任期が決まっていることを考慮して長期的に少女像を管理して関連行事を推進していけるように大学内「キャンパスに少女像を!」という後援会を公式発足して運営している。
最初の学術会は9日に開かれる。この日の学術会には少女像を制作したキム・ウンソン作家と歴史学者レジーナ・ミュール・ホイザー、コリア協議会 韓静和代表らが参加する予定。
それだけでなく7日から今年のカッセル・ドキュメントの閉幕式である9月25日までコリア協議会の「日本軍慰安婦博物館」レンタル展示物がカッセル大学総学生会本館建物に展示される。カッセル・ドキュメントは5年に一度開催される美術祭で、毎回来場者が5百万人に達する国際現代美術祭典だ。
少女像関連展示もこの期間に合わせて行われるため、来場者の関心を引くことができるのかが注目される。
展示には写真作家矢嶋宰氏が撮った日本軍「慰安婦」ハルモニたちの写真、ドイツ国軍のための部隊内慰安所問題の紹介、ISによるヤジディ教徒女性への性暴力、フェミサイド、ドイツ性暴力被害者保護人権団体「メディカ・モンディアル」の現在の活動などが紹介される。
これらを通じて戦時性暴力問題が現在進行中の問題であり、これに数多くの女性がともに抵抗していることを見せる計画だ。
韓静和コリア協議会代表は「総学生会側で当初は臨時展示企画としていたが進行過程で永久設置が可能になった」として「今回の少女像はドイツ大学生たちが自発的に成功させたことに大きな意味がある。今後もこのキャンペーンが広がって他の大学でも設置されるように願う」と明らかにした。
一方、今回のカッセル大学に建設される少女像はキム・ウンソン、キム・ソギョン作家の寄贈でなされた。少女像作品の国際航空輸送のための費用はドイツおよび全世界市民の募金でなされたが、ロシア-ウクライナ戦争による物価上昇のために航空輸送料金が平常時より3倍上昇したため、少女像運送費募金キャンペーンを進めている。運送費を寄付した市民および団体は今後カッセル少女像前銅版に名前を刻んで少女像のそばに設置される予定だ。
後援リンクは
◆協賛口座:国民銀行 069137-04-014198 Re)
日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯
出処:女性新聞 (http://www.womennews.co.kr)
(訳 方清子)