朝鮮半島をめぐる軍事的緊張が最高潮に達しています。世界最強大国アメリカ、世界2位の経済力を誇る中国、そして広大な領土を持つ「核大国」であるロシア、再軍備の道を歩む日本が相克する姿は、まさに旧大韓帝国末期の地政学的状況を連想させます。

帝国主義の侵略と植民地化、南北の分断と戦争の苦痛が生々しく、その負の影響が韓国社会の隅々に色濃く残っている中で、韓国政府は自発的に日米軍事同盟の下部構造に入り、韓ロ関係の悪化、北ロ間の戦略的接近、南北関係の破綻を引き起こしました。無能な為政者たちは親日事大主義と崇米盲従で一貫し、自分の保身に余念がありません。 

消えつつある米帝国主義の覇権戦略と日本の軍国主義再強化、日米軍事同盟の障害となるすべての問題を自発的に除去し、自国民の安全と人権を率先して踏みにじっています。

日帝被害生存者たちが苦労して勝ち取った法的正義を無視したり、妨害したりしながら、国連などの国際社会でアメリカと日本の走狗に転落しました。 全国各地で、政府要職ごとに自ら築いた歴史さえも否定する新内鮮一体派の蠢動に目を見張ります。韓半島の不法占領、強制動員、日本軍性奴隷制、福島の核汚染水放流、すべて「日本の意思のままに」と叫んで、独島まで手放しかねない勢いです。

 


悲惨な状況です。

 


1991814日、「私が生きている証拠だ!」と発した金学順(キム・ハクスン)さんの声は、加害者の「否認に対する怒り」であり、歴史的真実を組織的に抹消しようとする企みに対する抵抗でした。

戦時中の性暴力の問題が戦争のために「仕方なく」発生したのではなく、いつでも戦争の道具として女性を組織的に「活用」できる男性中心社会に対する告発でした。

帝国主義的人種主義の野蛮な性的収奪、資本主義と植民地主義、家父長制が結合した略奪的な性的搾取・性暴力制度、暴力と紛争、紛争と戦争、ジェノサイドが日本軍性奴隷制問題の根源であることを私たちに気づかせるものでした。

 



二度とこのようなことを繰り返してはならない」という彼女たちの願いは、同じ苦しみを加害者に味合わせ、報復し、恨みを晴らすためではありませんでした。 今も世界各地で起きている戦争犯罪を終わらせるための私たちの実践を求めたものでした。正当で持続可能な平和、人間の尊厳の尊重と平等を達成するために、私たちが今この場でできることをしなければならないという叫びでした。

 



世の中の蔑視と差別を打ち破り、個人的な苦しみと痛みを乗り越え、勇気をもって発言し、実践した被害生存者たちを記憶します。忘却と無知、無責任と無能の壁に閉じ込められていた私たちを、大韓民国を、いや世界を変えた被害生存者たちを想起します。 どんな攻撃と弾圧にも屈せず、植民地冷戦分断体制の終焉と東アジアの恒久的な平和のために、歴史の正義と平等な世界のために力強く努力することを改めて誓います。

 

2024221

 

正義記憶連帯理事長 李娜栄(イ・ナヨン)



(訳 権龍夫)