ソウル高等裁判所第33民事部において、故・金福童(キム・ポットン)、李容洙(イ・ヨンス)ら日本軍「慰安婦」被害者が日本国を相手に起こした損害賠償請求訴訟で、被告日本国の損害賠償を命じる判決が下ってから3ヶ月が過ぎました。


国家の主権的な行為であっても、深刻な人権侵害だったり、違法行為に該当する場合には、国家免責が適用されないことを明確に宣言した判決でした。 


今回の判決は、被害者たちが30年以上の間、国内外の法的闘争を通じて日本軍性奴隷制の真実を確認し、法定賠償を受けるための苦しい闘いの成果でした。 そして、ついに202118日のソウル中央地方裁判所第34民事部の判決に続き、人権が国家免責の論理より優位であることが確認された世界史的な判決を勝ち取ったのです。アジア太平洋の広範な地域で日本政府と日本軍が組織的に慰安所を設置、運営、監督し、暴行、脅迫、欺瞞、拉致、公権力動員など様々な方法で女性たちを強制的に動員し、取り返しのつかない被害を負わせた法的責任が認められたのです。

 



しかし日本政府は判決当日、外務大臣談話を発表し、判決が「国際法上の主権免除の原則」に違反したものであり、1965年の日韓請求権協定と「2015年の日韓慰安婦合意」に「明らかに反するもの」であり、「極めて遺憾であり、断固として受け入れることができない」と反発しました。 ゴマ化し、韓国が国際法に違反していると非難し、「直ちに適切な措置を講じることを強く要求する」など、責任を全面否定しました。韓国政府はいかなる公式立場も示さず、「2015年の(日韓間の)慰安婦合意を両国間の公式合意として尊重するという立場」と明らかにしただけで、判決に対する外交的努力を一切していません。呆れるばかりです。

 



韓国政府が沈黙を続けている間、歴史否定勢力は「慰安婦問題は国民に対するサギ劇だ」、「大韓民国の登録被害者はすべてサギ師だ」、「強制連行はなかった」などの暴言で被害者に再び消せない傷を与え、攻撃の勢いは増しています。日本の極右と連帯して、水曜デモを妨害し、曲学阿世の主張で歴史的真実を毀損しています。まさに亡国的な状況と言わざるを得ません。

 



改めて強調します。

対国民ギマンとサギ劇で日本に一方的な思いやりを乞い、自国民の人権と安全を無視してきた尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が、再び司法主権を揺るがし、被害者たちが苦労して勝ち取った法的正義を無視するのであれば、そして日本政府の嘘をすべて正当に、これまでの韓国市民と政府の主張をすべて不当に変え、戦争犯罪加害国である日本に免罪符を与えようとするのであれば、私たちは世界市民と共に最後まで闘います。どんな苦難にも、世界中の被害者たちが私たちに要請した、日本軍性奴隷制問題の解決という巨大な歴史的宿命に喜んで身を投じて献身することを誓います。被害者たちの悲願であった暴力と差別、紛争と戦争のない世界をつくるために、愛と平和が世界に溢れるその日まで、最後まで前進していくことを改めて誓います。

 



2024214



正義記憶連帯理事長 李娜栄(イ・ナヨン)