2023年5月25日付の読売新聞報道によれば、今月末に旭日旗を掲げた日本の護衛艦が釜山港に入港する可能性があるとのことだ。

 



韓国が主催する多国籍訓練に参加する日本海上自衛隊の護衛艦が自衛艦旗を掲揚した状態で釜山港に入港することを日韓両国が調整中であるということだ。



読売新聞の報道に関連し、韓国国防部広報担当者は「自衛艦旗を掲げて入港するかどうか、今は言えないが、通常はそれが国際的慣例ではないかと思う」と述べ、旭日旗の入港を正当化している。

 



旭日旗は私たちにとってどんな旗なのか。


帝国主義日本軍が使用していた戦犯旗、軍国主義の象徴ではないのか。

「あの旗が、戦争が起こるあらゆる場所で掲げられ、私たちを引きずり回した」。




金福童ハルモニは釜山から日本の下関に、さらに台湾へ、台湾から中国の広東省、香港、マレーシア、インドネシアのスマトラ、インドネシアのジャワ、シンガポール、バンコクと引きずりまわされ、日本軍の性奴隷として苦しんだ。



生前、日本政府の謝罪を受けるために全力を尽くしたが、結局謝罪を受けられないまま亡くなった。金福童ハルモニは、旭日旗を見るだけで日本軍性奴隷として日本軍が侵略してくるアジア太平洋地域に引きずられて行った悪夢がよみがえると言い、旭日旗もナチス・ドイツの旗のように使用してはならないと旭日旗に反対した。



つまり、日本軍性奴隷被害者たちにとって旭日旗を再び目にすること自体が二次加害なのだ。



ところが最近、尹錫烈(ユン・ソクヨル)政府は韓米日軍事共助で韓半島と北東アジアを再び緊張状態に追い込んでいる。

 


私たちは、旧韓、中国の覇権が終わり、アメリカ、日本などが台頭した時、韓半島が戦争の渦中に巻き込まれたことを歴史の中でよく知っている。そして今、再び韓半島は列強の角逐場になってしまい、しかも私たちの土地、人、文化、制度のすべてを植民地化し、人権を蹂躙し、経済を収奪し、侵略した日本の戦争犯罪の象徴である旭日旗まで私たちの領土に入ることを国際慣例を云々しながら容認しているのだ。




私たちが主張すべき国際慣例は、ナチス旗を戦争犯罪の象徴として認めないように、旭日旗もまた日本の戦争犯罪の象徴として認めないことである。尹錫悦政府はそれこそが国際慣例だと主張すべきだ。




ところが、むしろ尹錫悦政府は「自由」を叫びながら自主的な外交を放棄し、従属と屈服の外交に突き進んでいる。

 



3月には屈辱的な強制動員「第3者解決法」を発表して国民の怒りを買い、4月にはアメリカ訪問を前にワシントンポスト紙とのインタビューで「100年前のことで日本にひざまずけという考えを受け入れることができない」と述べ、恥ずかしくなるほどの誤った歴史認識を明らかにした。そうやって国民の前に恥じることを知らない。


 

また、519日、G7会議に出席するため来日した原爆被害者に会ったが、すでに日本内閣は16日の決議で、これ以上原爆被害者について調査しないことを公式化し、被害者と被害国を愚弄した。いまだ朝鮮人原爆被害者の数も明らかになっていないのにだ。




植民地犯罪について、日本の侵略戦争に朝鮮の少女や女性を日本軍の性奴隷として、強制労働者として、兵士として引きずり込み、侵略戦争の道具としたにもかかわらず、いまだ犯罪事実を認めず、公式謝罪も、賠償もしていない。むしろ、いまなお強制動員を否定し、日本政府が負うべき法的責任を拒否している。

 


謝罪はしなかったが、謝罪しなくていいという被害国に傲慢になった日本政府は今、福島汚染水を海洋投棄し、韓国国民の生命と安全まで脅かそうとしている。しかし、尹錫悦政府は明確な反対の立場を表明せず、むしろ日本政府の福島汚染水の海洋投棄に正当性を与えるかのように現場視察団を派遣するなど、国民の目を覆うことだけに集中している。




韓国国民は、尹錫悦政府の屈辱的な外交態度、戦争の脅威をこれ以上黙認できないレベルに達していることを知っている。いかなる反省と謝罪もない過去史隠蔽と、国民を絶えず戦争の恐怖に、今や核汚染水の恐怖に追い詰めている尹錫悦政府は、今からでも自らが保護し、守らなければならない国民は大韓民国国民であり、そのためには独立的で主体的な外交だけが韓半島を平和に導くことを肝に銘じなければならない。

 



金福童の希望は、戦争のない世界、平和な世界をいつも願っていた人権平和運動家、金福童の意志を今日改めて刻み、韓半島の平和を脅かすいかなる政策にも反対し、ともに闘っていく。



私たちは自衛隊の韓半島進出に断固反対し、旭日旗を掲げた自衛艦の韓国領土への進入に反対する!!!

 



2023523

金福童の希望




(訳 方清子)