2021年1月8日、日本国を相手に損害賠償請求訴訟を起こした被害者らに勝訴をもたらした判決は、日本政府が期限内に控訴しなかったことによって1月23日0時に確定しました。




国家が他の国家の個人に対して犯した反人道的犯罪について、国家免除法理が適用されないことを宣言した歴史的判決で、被害者の尊厳と名誉の回復のための画期的判決がついに確定したのです。 



それでも、日本政府と執権与党である自民党は当該判決が「国際法に明白に反する」と非難して、1965年韓日請求権協定と2015年「韓日合意」を通じて日本軍「慰安婦」問題は解決されたと強弁しています。 



日本政府に確認します。


今回の判決は国家免除の法理という国際法を否定したものではありません。反人道的犯罪にまで国家免除の法理を適用するのはあまりにも不合理で不当であり、適用できないといっただけです。


さらに、日本国は他国が自国民に与えた被害に対しては主権免除を認めないという法律まで制定しています。それでも「国際法違反」で韓国を猛非難するのは国際法の権威を恣意的に動員して、反人道的犯罪行為をなかったことにしてしまおうとする意図とみるほかありません。


「日本軍『慰安婦』という歴史上類例をみない重大な人権侵害に対してさえ絶対責任を負うことはできない」と自ら自白しているようなものではないでしょうか。  



1965年韓日請求権協定で「完全かつ最終的に解決された」とは。

韓半島を不法に植民地とすることで反人道的犯罪行為に対する請求権は請求権協定の対象ではないことを日本政府自らもよく分かっていたのではないですか。


さらに、認めることも言及することもしなかった事案がどうして1965年に議論のテーブルに上がり、解決されたということができるのでしょうか。否認で一貫しながら、初めて日本軍「慰安婦」問題を認めたのは1992年ではありませんか。 



「2015年韓日合意」で「最終的、不可逆的に解決された」という主張もまた、ごり押しではなかったでしょうか。

いかなる文書も署名もない韓日外交長官間による口頭合意で、反人道的犯罪行為に対する個人の損害賠償請求権が消滅したのではないということを理解できないわけではないでしょう。

「合意で約束した措置を全部実施してきた」と主張して韓国政府を「嘘つき」に仕立てました。 全世界の平和の少女像に対して組織的撤去を試み、不法な植民地支配を否認して「公娼制」うんぬんして被害者を見下してきたのはまさに日本政府ではないですか。


不可逆的解決とは取り返すことができないほどの不可逆的謝罪が前提であり、その謝罪の真実性は真心に充ちた反省と反復的言動によって立証されなければならないでしょう。 



最後に日本政府に尋ねます。


まさか、韓半島がいまだ日本の植民地だと考えてはいないでしょうね。植民地朝鮮人を見下して蔑視し、卑下し、虐待して搾取し、むやみに踏みにじったそんな時期が相変らず心の奥深くに郷愁のように漂っているのではないでしょうね。


否認、不正、歪曲、ゴリ押しと嘘、それでも堂々として傲慢な日本の態度が未来指向的な韓日関係だけでなく、世界の平和の障害物なのではありませんか。



信じたいのです。 


性暴力と持続的な性搾取で生命の尊厳性すら根こそぎ踏みにじられ、ついに絶滅された人々に最小限の罪責感は持っているのだろうと。 恥ずかしい過去の過ちを悔いて責任を負う堂々とした国として未来世代に記憶されたいはずだと。そして、日本国が大韓民国と相互互恵的パートナーとして東アジアの平和をともに担っていくことができることを。  



心よりそんな日が来ることを期待します。 


2021年1月27日

正義記憶連帯 李娜榮理事長


(訳:方清子)