1 去る1月8日、わが国の裁判所が日本国を相手とした日本軍「慰安婦」被害者に対する損害賠償請求訴訟で日本の加害責任を認め、賠償を命じる歴史的な判決を下しました。

そして本日午後2時に再び他の被害者の方々が提起して日本国を訴えた訴訟の裁判弁論が進行されます。 








この前の判決は日本軍「慰安婦」被害のような人権を深刻に侵害した場合には人間の尊厳と価値、裁判請求権と人権尊重の原則が国家免除法理より先んじなければならないという明快な宣言でした。1965年の韓日請求権協定、2015韓日合意で個人請求権が消滅したのではないということを確認した判決でした。そして何より法的に日本国の行為が反人道的犯罪であることを明確にしたし、被害者の肉体的精神的苦痛に共感してその切迫した訴えに応えたものでした。 




2 3月20日、ドイツ・ベルリン平和の少女像前では少女像を建てたドイツ・コリア協議会と様々な市民団体、ドイツ市民が集まって最近起こったアメリカのアトランタ銃撃事件で死亡した被害者を追悼し、人種差別と性差別をやめるよう求める集会がありました。 


平和の少女像は日本軍「慰安婦」被害事実を勇気をもって証言した被害者を賛え、再びこのような暴力と差別が繰り返されないようにするための記憶と平和の象徴です。

特にベルリン平和の少女像はその建設過程で日本政府の妨害があり、それによって数多くのドイツ市民が少女像が象徴する普遍的女性の人権に対して討論するようになり、正しく知ることにもなって、その価値を守ろうとしました。そうして平和の少女像がアジア女性に対する差別と暴力に反対する連帯行動の場になることができたといえるでしょう。


 

 

3 平和の少女像の固く握った両手を取り、再び私たちのような被害者が繰り返されないことを願うと言われたハルモニを記憶します。ハルモニと握ったその手で世界市民らと手を握りあって性差別、暴力、嫌悪のない世の中のために、女性の人権と平和のためにこの道を揺らぐことなく、あきらめないで進み続けます。



(李玉善さん)


二番目の裁判も同様の判決になるよう願っています。

事実を歪曲してねじ曲げ、被害者の口をふさごうとする加害者の論理が学問の領域まで入り込んでいる現実です。

「法」の論理が歪曲と不正の防壁の盾になってはいけないでしょう。被害者はたとえ弱い少数者であったとしても、加害者に堂々と責任を問うことができること、加害者は彼らが国家や国家行為者のように、いくら大きな権力であっても当然責任を負わなければならないということをもう一度法の名前で宣言し、記録していく過程であることを心より望みます。



2021年3月24日

正義記憶連帯 事務総長 韓京姫