<正義連>第1481回日本軍性的奴隷制問題解決のための定期水曜集会記者会見・週間報告
現在でも社会的地位体系として性別は相変らず差別の大きな原因であり、結果になっています。集団として女性は暴力と烙印、排除と嫌悪の対象になっています。 それでも女性たちは不運な被害者、烙印化された他者、無気力な補助的存在としてではなく、社会と文化、政治と歴史を変えるために先頭に立ってきました。その中心に日本軍「慰安婦」被害者がいます。 性暴力被害者という用語さえ馴染みのない時期、性搾取と女性殺害に対する認識さえなかった時期、日本軍性奴隷制の残酷な実状を知らせて、植民地主義と性差別、階級差別が重層的にからまった構造的問題を提起しました。被害者中心アプローチという概念さえない時期、自らの経験と堂々とした態度で被害事実を証言しました。被害者に共感する全世界の女性たちと連帯して事実の糾明のために闘ってきました。彼女たちの勇気は韓半島を越えて地球上の至る所で共鳴し、帝国主義的、白人中心的、男性中心的法と秩序を揺さぶって根本的に変えてきました。
それでも加害者らの事実認定と真相究明、謝罪と法的賠償、再発防止のための約束は成し遂げられていません。歴史的な正義の実現がとめどなく遅れている間、一方では謝罪のない和解、過去を忘れた未来が話されていて、もう一方では歴史修正論者と歴史否定論者などの蠢動が深刻になっています。事実を追求する者は未来指向的韓日関係の障がい物に置き換えられて、日本政府の偽りの攻勢に対応する政府次元のコントロールタワーひとつなく、事案別のその場限りの対応策だけ乱れ飛んでいます。
和解とは、個別的な謝罪と赦しで構築されるものではありません。一度の謝罪で完結するものではありません。事実に対する認定、誠意ある謝罪はもちろん、事実を語る権利の恒久的保障を通じて成り立ちます。事実を語るということが脅威にならず、また、他の暴力につながらないという保障、その保障が言葉ではなく、現実に具現する可能性に対する信頼、窮極的に真実に向き合う私たちみんなの根本的な態度の変化、これらを通じて意味のある社会・経済・政治的変化に至るまでの一連の手続き過程それ自体なのです。
3.8女性の日113回目を迎えましたが、私たちは相変らず不和の時代を生きています。被害者の口を塞ごうとする試みが正当化され、加害者の過ちが被害者の失敗と間違った選択によるものとされています。不和はたびたび集団間、国家間の政争と暴力、戦争につながって、違いを理由にその多くは理由さえわからないまま搾取され、血を流し、果ては死に至っています。不況は最も脆弱な女性労働者の命綱を狙い、両極化はまず女性から絶壁に突き落としています。性暴力、集団強姦、フェミサイドは現在進行形です。
3.8女性の日を迎えて、ジェンダー暴力がジェンダー正義という名前で向き合えることを祈ります。平等と正義、自由と人権、民主主義と平和が女性の顔になる、その日を心より望みます。日本軍性的奴隷制問題解決のための正義記憶連帯とともにする全世界市民はその日を祈って手を握って黙黙と前進していくことを決意します。
2021年3月3日
正義記憶連帯理事長 李娜榮
(訳 方清子)