先日、韓国に行ってきました。日本軍「慰安婦」関連の場所にも行ってきたので報告します。

 


 日本軍「慰安婦」被害者として、最初に名乗りを上げたキム・ハクスンさんや、その後人権活動家として活躍されたキム・ボクトンさんたちのお墓参りをしてきました。天安(チョナン)というところにある「望郷の丘」に行きました。ここは、日本の植民地時代に朝鮮半島を離れ、故郷を思いながら亡くなった人々のために建てられた国立墓地です。日本で苦労されてきたソン・シンドさんのお墓もありました。今年の6月現在で日本軍「慰安婦」被害者たち58名がここに埋葬されているとのことでした。



 

 韓国のオサンというところにある韓神(ハンシン)大学のキャンパス内に昨年11月にオープンした「キム・ボクトン平和センター」に行きました。

日本軍「慰安婦」被害者で女性人権活動家だった故キム・ボクトンさんの人生と活動を記憶し、平和と人権を打ち立てるために設立されました。大学の構内にあるというのには驚きましたが、若い人たちに日本軍「慰安婦」問題を知ってもらうのにはとてもいいことだと思いました。


 

 ソウルの南山を見学しました。

日本が朝鮮半島を植民地にしていた時、南山には日本による支配の政治的・精神的な拠点が置かれていました。朝鮮時代の王宮であった景福宮を見下ろせる所に官庁と神社を建てることで、朝鮮に対する日本の優位を示そうとしたという意味もあるとのこと。統監官邸跡やソウル日本軍「慰安婦」被害者追悼碑(キム・ハクスンさんが朝鮮・中国・フィリピンの少女たちを見つめている記念碑)などを見て歩きました。


 

 韓国国会を訪問し、5.18光州民主化運動時の性暴力被害者団体「ヨルメ」と懇談しました。

1980年の光州民主化運動の過程で起きた被害の中でも、性暴力の被害者たちは長年声を上げることができませんでした。深い傷を負った被害者の発言は涙なしには聞けませんでした。「わかってくれる人でなかったら、絶対に話さない」と固く言っていた被害者の言葉を、重く受け止めたいと思います。ユン・ミヒャン元国会議員が司会をしてくれましたが、「被害は消せない。癒されない」と言っていました。そうなんだと思います。人を傷つけてはいけない。差別・戦争は絶対ダメと思いました。


 

 旅の最終日、ソウルの水曜デモに参加しました。

以前は日本大使館を見つめる「平和の碑」(少女像)の横で集会を行っていましたが、右翼団体の妨害があり、少女像は柵で囲われてしまい、近づくこともできないようになってしまいました。それでも、日本政府による謝罪と被害者の尊厳回復、だれの人権も侵害されない平和な世界をめざし、毎週水曜日、集会が開催されています。


 私たちも連帯し、声を上げていきたいと思います。

 

日本政府は日本軍「慰安婦」被害者に謝罪せよ!

だれの人権も侵害されない平和な世界をつくろう!

 



 

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