〈報告〉戦時性暴力問題連絡協議会 2027年5月21日 第87回水曜行動 in 新宿 許せない米兵による性暴力と日本政府の責任(山本裕子)
「沖縄・基地軍隊による性暴力を許さない関東の会」で活動しています。
実は名称を4月に変更したばかりでその前は、基地・軍隊はいらない4.29集会実行委員会という名前で2016年4月、うるま市にて元海兵隊に殺された20歳の女性殺害事件の翌年から毎年4月にスタンディングや講演集会に取り組んできました。
しかしご存知の通り、昨年6月に24年12月24日に16歳未満の少女が、米兵に誘拐、自宅に連れ込まれての性暴力が発覚し、半年も日本政府が隠蔽していたこと、その事件後も米兵による女性への性暴力が複数あり、怒り心頭でなんとしても、日本政府の責任を問う! と高里鈴代さんともに9月16日、政府交渉に取組みました。
そこで明らかになったことは、事件後すぐに外務省に連絡が入ったものの一切防衛省にも沖縄県にも知らせず、闇に葬られたという事実です。
95年の少女暴行事件を受け、97年の日米合同委員会では事件が起きた時の関係機関や県への通報体制を決めていました。
しかし今回、一番情報を握っていた外務省に何度も疑問をぶつけても97年体制は守っていた、被害者のプライバシー保護のため県にも連絡しなかったと繰り返すのみでした。
しかしその隠蔽により、被害を報告された母親がすぐ警察に連絡したものの少女は全く心身へのケアを受けることができず、苦しんでいました。さらに加害者が、18歳以上であり合意の上 と主張したことにより、裁判では法廷に7時間近くも証言を強いられ、執拗に どう拒否したのか と問われ続けました。
一方で警察は今までしていた犯人の身柄の引き渡しを要求せずに 任意の取り調べに協力してもらっているとその後の事件すべてに通しています。
週に一回は米軍との懇談をしている と答えた外務省は 恥を知れ。
ただアメリカの言いなりになっている、忖度しているあなたたちはどれだけ沖縄の女性たちを踏みにじるのか
今年に入っても米兵による性暴力は頻発しており、首を絞められてレイプされた女性は訴えたにも関わらず飲酒していたことを理由に不起訴、本土では考えられません。職場である米軍基地のトイレで性暴力を受けた女性、それを止めに入った女性も怪我を負わされている。
児童公園で、街中で、駐車場で、ホテルで、家の中で・・・暴力装置である軍隊が日常の中にいる限り、どこででも被害はおき続ける これが沖縄の女性たちが強いられている現状です。
だから事件があったときに、自分だったかもしれない と強く思わざるを得ない恐怖と怒りを 基地を押し付けている本土の私たちは受けとめなければならない。
それは戦後、本土に会った米軍基地を7割も沖縄に押し付けてきた私たちの責任でもあります。「沖縄の犠牲の上に本土の平和がある」と先日原宿でのスタンディングで沖縄出身の女性が訴えていました。
12月22日、沖縄で女性たちが立ちあがった県民大会に呼応して新宿スタンディングとデモに400人集まりました。そこでも若い沖縄出身の女性は、「これは本土の責任です。いつまで沖縄に苦しみを押し付けるのか」
米軍基地の撤退
これを本土の責任で要求していくことしか軍による性暴力はなくせない。
そして今自衛隊が 宮古島石垣島与那国島などに配備されている。
すでに会場自衛官が18歳未満の少女に性的暴行を加えていることが発覚 児童ポルノまで作成していたにも関わらず、1年以上隠蔽されてきました。
自衛隊も軍隊です。
宮古島 保良地域のすぐ裏に自衛隊基地が出来 弾薬庫は目の前です。しかし異変が起きなら自衛隊員はすぐ逃げるように訓練されていても地域住民に知らせるサイレンはなく、あるのは監視用の防犯カメラだけ。
軍隊は 住民を守らない
しかし、宮古島の住民は、朝鮮人「慰安婦」が洗たくをして一息ついていた場所、故郷に帰りたいとため息をついていたところに アリランの碑を建てました。
「全世界の戦時性暴力を悼み 二度と戦争のない平和な世界を祈ります」と12の言語で書かれていました。
こうした歴史を抱えている宮古島や沖縄にいま米軍のみならず 自衛隊が配備され、迷彩服で歩き回る中、女性たちは立ち上がっています。
戦時の性暴力である慰安婦たちへの真摯な反省も補償もなく、無責任なままに放置している日本政府の姿勢が、そのまま今の沖縄性暴力における隠蔽体質と暴力装置たる軍隊をそのまま許容している そのことをしっかり見たうえで 慰安婦運動をしている方たちとともにつながっていきたいです。
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