アベ・スガ政権を継承した岸田政権が誕生していつのまにかひと月が過ぎた。女性の人権と性平等を否定する政府。そればかりか2015韓日「慰安婦」拙速合意の当事者が岸田総理だ。「慰安婦」問題はすでに解決されたのに韓国が国際法に違反していると声高に叫んでいる。<「慰安婦」強制動員>に日本が関与していたことを明示した河野談話さえ非難する。それこそ反復する歴史の中に閉じ込められている情けない日本国だ。

 





大韓民国政府も情けないのは同様だ。


去る18日、日本軍性奴隷制被害者が日本国を相手に起こした損害賠償請求訴訟で歴史的勝利判決が下された直後、文在寅大統領はこの訴訟結果を「困惑している」と表現し、2015韓日拙速合意が両国間の公式的合意だったことを公表した。朴槿惠政府と日本国が主張した通り不可逆的合意だったというのだ。「慰安婦」韓日合意を撤回させなければならない歴史的使命を帯びたキャンドル革命政府が、むしろこの間維持してきた立場さえも撤回し、戦犯国家のような主張を繰り広げるのは実に嘆かわしいことだ。

 


最近では大韓民国行政機関である国家情報院が日本の極右団体と協力し、極右勢力の論理を代弁する輩に予算を支援してきた事実まで明らかになった。「慰安婦」が強制動員ではなかったと伝播する親日売国奴と団体に国民の血税が支給されていたというわけだが、これに対するいかなる捜査も処罰もなされていないことが今の大韓民国の惨憺たる現実だ。

 


挙句の果てに朝鮮日報は去る105日付記事で尹美香議員が「慰安婦後援支援金を私的用途に使った」と、根拠のない報道まで行った。それこそ突然で破廉恥な報道だ。


 朝鮮日報はすでに故人となったウリチプ所長に対する名誉毀損も繰り返した。尹ソギョル政治検察の起訴内容をあたかも確定した犯罪事実であるかのように処理し、正義記憶連帯活動家への人身攻撃もはばからない「売国新聞」朝鮮日報を私たちシドニー平和の少女像連帯は強力に糾弾する。 

 


去る1011日、退任を控えたメルケル・ドイツ首相はイスラエルを訪ねてナチによって犠牲になったユダヤ人を追悼し、「過去の歴史を永遠に背負わねばならない責任」と語って頭を下げた。ドイツはこの間着実に過去のナチスの誤りを謝罪してきており、その反逆者を2021年のいまなお逮捕し、処罰しており、きちんと責任を果たしている国家だ。16年の間にイスラエルを8回訪問して謝罪を行ったメルケル首相は今回もアウシュビッツ収容所を訪ねてドイツ国家次元の責任を強調した。

 


破廉恥なことこの上ない日本がドイツとメルケル首相から教訓を得るよう願う。過去の歴史を歪曲し、なかったことにしようとしても、歴史的事実がなくなるわけではないからだ。すでに、ずいぶん遅れてしまったけれど、今からでも日本軍「慰安婦」被害者の前に心を込めて謝罪し、正当な賠償をすることだけが後日歴史が戦犯国家である日本をそれなりの国家として記録せしめる唯一の道だ。

 


 その日がくるまで私たちシドニー平和の少女像連帯は尹美香議員と正義記憶連帯の30年の闘争を支持し、応援してあきらめることなく闘いを継続するだろう。



これに対し私たちシドニー平和の少女像連帯は次のように要求する。

 

一.日本政府はドイツを模範としてこれ以上遅くなる前に「慰安婦」被害者の前に正当な賠償と共に心からの謝罪を行え!


. 大韓民国政府は政権スタート時に約束したように2015韓日慰安婦拙速合意を破棄せよ!


. 親日売国的活動をしてきた国家情報院と朝鮮日報を糾弾する。朝鮮日報は廃刊せよ

 

 

2021 10 27

1515回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ参加者と

シドニー平和の少女像連帯


(訳 方清子)