〈正義連〉第1684回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 声明書(主管:NPO「金福童の希望」)
33年間、水曜デモ1684回もの時間がどのような歳月であったか分かるだろうか?
その歳月は、怒りを微笑みに、絶望を希望に変えて闘ってきた日本軍性奴隷制被害者たちの涙であり、痛みだった。涙を含んだ微笑みであったから、被害者たちと手を取り合った私たちはさらに力を増し、痛みを抱きしめた希望であったから、私たちは決して諦めなかった。
(1)あぁ、ついに私たちの前に輝かしい希望の年が始まった。
120年前の国恥の乙巳年を、自主と平和、人権が保障された希望の年にする絶好の機会を私たちは迎えた。
120年前、日帝に不法に私たちの主権を奪われたその屈辱と国恥の歴史を、その歴史の中で罪なく殺された日帝強制動員被害者たちの苦難の歴史を正義の上に立てる絶好の機会である。自主と解放、統一の歴史にするために命を捧げて闘った民族民主烈士の輝かしい希望を再び掲げる時である。
33年前に母の胎内にいた生命たちが、今日この水曜デモに参加して、変わることなくこの場で日本政府に「謝罪しろ、賠償しろ!」と叫んでいる。33年前に20代だった青年たちは、被害者たちが沈黙を破ったのと同じ年齢になり、今も街頭で「日本政府は謝罪せよ! 賠償せよ!」と闘っている。ここ、この街頭の私たち全員が、死の瞬間まで、被害者たちの長い闘いにより熱く共感し、後に続くことを決意している。
これからもこの隊列は終わることなく、次の世代に受け継がれて行く。だから私たちはこの闘いに必ず勝利すると信じている。世代を超えて受け継がれる連帯、国境を越えて広がる世界的連帯、金福童(キム・ポットン)人権平和運動家が夢見た「死んでも終わらない希望」、「忘れることのない希望」を、私たちは今日も持ち続けるからだ。
だから加害国・日本政府は、戦争犯罪の責任から逃げようと夢にも考えてはならない!「同盟体制強化」という名分、被害者の口をふさぐために圧力をかけてきた米国政府は、度を越えた介入を直ちに中止せよ!これ以上、自国の利益を名分に日本軍性奴隷制被害者の口封じをするな!
私たちはこれ以上、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に要求しない。昨年12月3日戒厳令発布で内乱罪を起こし、すぐに消え去る空しい権力であることを全世界に確認させたからだ。
(2)日本政府は1965年日韓協定で、日本軍「慰安婦」被害者に対する法的賠償がすべて終わったと言ったか?
内乱犯罪で起訴されて裁判台に立って世界史に汚名を残す尹錫悦、彼と同盟を誇った岸田とバイデンが、被害者の賠償を受ける権利を第3者弁済方式という奇怪な解決案で締め括ろうとした。被害者を泣かせたと祝福したのか?
愚かなことはやめて欲しい! そんなことで、日本政府のあの恐ろしい戦争犯罪が洗い流せるわけではない。先に亡くなった日帝強制動員被害者たちが怒るだろう。「私の生きているうちに日本政府の謝罪を受取る」と待っている被害者たちの絶叫と恨みが、その同盟を危うくする。見よ、そのことがまさに私たちの目前で繰り広げられている。
(3)2015年12月28日、韓日「慰安婦」合意発表で、日本軍「慰安婦」問題が最終的かつ不可逆的に解決されただろうか?
結局、被害者と世界市民の「抵抗」で2015韓日合意は頓挫した。
市民たちのキャンドル闘争で2015韓日合意を結んだ朴槿恵(パク・クネ)政権は弾劾されて消え去った。
文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから韓国政府は、「2015韓日合意は正しい解決策ではなかった」、「韓国政府は慰安婦被害者の名誉、尊厳回復、そして精神的傷の治癒のためにあらゆる努力を尽くす」と宣言した。
そして日本政府の賠償ではない拠出金で設立した和解癒し財団を解散させた。
これからなすべきことは、希望の2025年に、韓国政府は和解治癒財団に入った日本の拠出金10億円を返還し、日本政府は被害者に韓国大法院の判決通りに賠償すればいいのだ。
だからもうこれ以上、日本軍「慰安婦」問題が2015年の日韓合意で全て終わったという、ありもしないことを繰り返してはならない。繰り返すほどに日本政府の恥ずべき姿が露呈するだけだ。
(4)私たちは今年、乙巳勒約120年を迎える。それだけに二度と他の国に私たちの主権を奪われないように自主独立の国を立て、乙巳勒約後に発生した日帝強占期の被害から正しく回復することだ。
日帝の不法強占から解放されてから80年、南北分断80年である2025年を迎え、私たちは在日同胞に向けて「統一さえすれ日本で差別されながら生きる必要はない」と楽観的にわが民族の統一世界を展望した金福童(キム・ポットン)の希望を再度想起しながら、平和と統一を実現するために一歩一歩進んで行く。
(5)第二次世界大戦終戦80年を迎え、私たちは1995年北京世界女性大会で国連が採択した世界女性宣言と行動規範を改めて確認する。
韓国政府と世界各国政府は、「武力紛争下の女性に対する暴力を中止させるために政府の政策と制度を整備せよ!」、「二度と私たちのような被害者をつくるべきではない」と活動した金福童人権平和運動家と多くの日本軍性奴隷被害者の人生を未来世代と共に記憶し、継承していく。そして、差別と人権侵害のない世界、戦争のない平和な世界を造る。
日本政府と米国政府は、次のような私たちの要求を遅滞なく履行せよ!
一.日本政府は日本軍性奴隷制被害者に公式に謝罪し、法的賠償を行え!
一.日本政府は少女像の撤去など歴史抹消の企てを直ちに中止し、慰霊碑と史料館を建立せよ!
一.日本政府は日本軍性奴隷制問題など日帝強制動員犯罪について歴史教科書に正しく記録し、教育せよ!
一.日本政府は在日同胞に対する差別と弾圧を中止し、在日朝鮮学校に対する差別政策を直ちに是正せよ!
一.米国政府は日本軍「慰安婦」問題を韓米日軍事同盟強化の犠牲にしようとする企図を放棄せよ!
2025年1月22日
金福童6周忌を迎えて
第1684回日本軍性奴隷制問題解決のための水曜デモ参加者・NPO「金福童の希望」一同
(訳 権龍夫)