〈正義連〉 【声明】極右歴史否定団体に集会優先権を保障しようとする国家人権委員会勧告、歴史に恥辱として残る!金龍元常任委員は辞任せよ!
メディア報道によると、先月18日、国家人権委員会(以下、人権委)の侵害救済第一委員会(以下、侵害一小委員会)は、「少女像周辺で集会申告をし、集会優先権が申立人にあるにもかかわらず、強制的に集会場所を分割し、申告場所ではない場所で集会を開催するように強制している」とし、「慰安婦法廃止国民行動」の金柄憲代表がソウル鍾路警察署長を相手に出した申立てに救済勧告の決定を下した。
これは、人権委調査局が陳情を「却下」すべきだという意見を無視しており、「集会及びデモに関する法律」に反している。なお、長い間水曜デモを妨害しながら日本軍「慰安婦」被害者を「売春婦」と侮辱してきた極右歴史否定勢力の行為を擁護・助長する暴挙である。
「集会及びデモに関する法律」第3条は「集会及びデモに対する妨害」を禁止しており、第8条2項で警察は「デモの時間と場所が重複した2つ以上の申告がある場合」「時間を分けたり、場所を分割して開催したりするよう」努力しなければならないと定めている。
「慰安婦法廃止国民行動」をはじめとする10を超える極右団体は、2020年から今に至るまで、水曜デモの現場に虚偽の集会申告をして水曜デモの場所を奪い、大砲の音、暴言、セクハラなどでサバイバーとデモ参加者を脅している。ましてや、サバイバーに対する名誉毀損と侮辱、嫌悪発言など二次加害を続けている。
人権委は警察にこのような違法的かつ反人権的な行為を積極的に制止するよう勧告すべきなのにも拘わらず、歴史否定勢力の手を握って彼らの立場を代弁したのである。
今回救済勧告をした人権侵害一小委員会 の龍元常任委員は、尹錫悦大統領の指名で人権委に勤めはじめた。正義連が出した水曜デモの保護要請を却下した主犯で、あらゆる差別とヘイト発言で人権委の存立根拠を揺るがしている。
昨年3月、国連女子差別撤廃委員会に提出する人権委の報告書を議論する席で、彼は「日本軍性奴隷制を歌う様」という表現を使い、「何度も(話を)持ち出して何を得ようとしているのか」などの暴言を吐くなど、資格のない態度で人権委を国民的批判の対象にしたことがある。
国家人権委員会の常任委員という者が、露骨に歴史を否定し、率先して被害者の人権を踏みにじるとは誰も予想していなかった。
日本軍性奴隷制という反人道的犯罪のサバイバーが日本政府に公式謝罪・法的賠償を求める集会の自由は、歴史性と普遍性に基づく最も基本的な人権と言えるだろう。
しかし、韓国社会の最後の人権の砦であるはずの人権委員会は、他のサバイバーの人権を侵害し、抑圧することはもちろん、水曜デモを妨害する目的で虚偽申告までする人を保護すると日本軍「慰安婦」サバイバーを見捨てた。
結局、ヘイトスピーチのスピーカーになるという人権委の今回の決定は、歴史に永遠に記録され、人権委の歴史に恥辱として残るだろう。
正義の記憶連帯は、今回の人権委の反人権的・反歴史的勧告を強く非難し、このような勧告を主導したキム・ヨンウォン常任委員は今すぐ辞任するよう強く求める。
2025年1月6日
日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯