〈正義連〉第1628回 定期水曜デモ 声明(2923.12.27)
声 明
いよいよ2023年度も歴史の1ページとして残されることになりました。
今年もソウルにお住まいの一人の韓国人被害者が亡くなられました。フィリピンでも生存者お二人、台湾でもおひとりが旅立たれました。あれほど望んでいた日本政府の公式謝罪と法的賠償、事実認定と再発防止の約束を得られないまま天国に逝かれました。世に姿を現すことなく、苦痛を抱えたまま亡くなられた方もいらっしゃることでしょう。あらためて亡くなられた被害者の方々のご冥福をお祈りし、天国で安らかに眠られることをお祈りします。
振り返ってみると、今年も大変な一年でした。
ウクライナの砲煙が止まない中、ガザ地区の無差別的な都市破壊と民間人への殺害まで重なり、さらに過酷な一年でした。政治・経済・社会・安全保障・歴史のあらゆる面で逆走する尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府は、日韓関係改善という名分のもと、強制動員の「第三者弁済」という屈辱的な解決策を打ち出しました。
韓半島と北東アジアの軍事的緊張も高まっています。最悪の貿易赤字に民生経済は破綻し、労働組合や言論、市民団体は敵と規定されて弾圧の対象になりました。恣意的な法論理で武装した法技術者たちが大韓民国の憲政秩序を根底から揺るがし、民主主義を否定し、独裁政権に加担してあらゆる特権を享受していた者たちが、歴史を正すことに命をかけた市民たちを無差別に攻撃しています。空っぽの頭と心で歴史否定と歪曲、被害者に対する侮辱と蔑視で先頭に立った者たちが、今この国の未来まで台無しにしようとしています。
それでも私たちは大韓民国の法廷に正義と真実を刻むことに成功しました。裁判所は「国家免除に関する国際慣習法は恒久的または固定的なものではなく、動態的に把握しなければならない」とし、日本軍「慰安婦」被害者たちの被害について、日本の「国家免除」を認めることができないと宣言しました。日本軍「慰安婦」制度を帝国主義日本国の組織的な犯罪行為として認め、被害者たちの手を挙げたのです。
苦痛と挫折の中でも最後まで立ち上がり、真実を語り、正義を要求した被害者たちの勇気と熱意、それを通じた国際社会の変化と市民の変化がもたらした勝利です。いくばくかのお金で被害者たちの口を封じ、歴史を誤魔化し、すべてが終わったと傲慢に叫んでいた日本の軍国主義者たち、屈辱的なやり方で彼らと野合した韓国の反歴史・反平和・反人権勢力の敗北です。
一年を締めくくる今日、私たちはあらためて想起します。
もともとなかった道を切り拓き、その道が消えたりおぼろげになっても、再び新しい道をつくり、堂々と先頭に立って歩いた人々を記憶します。自分の傷よりも他人の痛みに共感し、手を差し伸べてくれた人々の献身と愛を覚えています。おかげで私たちの怒りは他人に対する無慈悲な攻撃ではなく、平和を育むきっかけとなり、とてつもなく思えた私たちの希望は次の世代のもう一つの目的になりました。私たちはより強固になりました。すべての方に感謝します。空から私たちを見守ってくださる被害者の方々や先輩方にも心から感謝します。これからも私たちはどんな妨害や攻撃にも屈せず、命の連帯、記憶の連帯、平和の連帯、愛の連帯を守り、築いていくことを約束します。今日、私たちのささやかな声が、小さな動きが、そして何より私たちの存在そのものが、次の世代の新たな力と勇気になることを心から願い、次のように叫びます。
一、日本政府は大韓民国裁判所の判決を認め、直ちに履行せよ!
一、日本政府は韓半島の不法強占と戦争犯罪を認め、再武装と軍事大国化の試みを直ちに中止せよ!
一、韓国政府は売国的屈辱外交を中断し、判決履行のための外交的努力を尽くせ!
一、 韓国政府は民主主義・歴史正義の破壊行為を中止し、被害者の名誉と人権保護に積極的に取り組め!
2023年12月27日
第1628回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 参加者及び正義記憶連帯一同
(訳 方清子)