まず、新型コロナウィルス感染症の拡散と継続する水害に苦しむ市民の皆さまに、お見舞いと連帯の気持ちを伝えます。どうか難局が早く克服され、全国民が健康で平和で安全に暮らせるよう願っています。



今週の経過報告は、先週行われた第8次世界連帯集会と世界日本軍「慰安婦」メモリアル・デー文化祭の報告をもって代えさせていただきたいと思います。



まず、8月12日水曜日に世界連帯集会を兼ねてひらかれた水曜集会では、国内外の多くの市民団体や個人の参加を得て、故金学順(キム・ハクスン)さんの最初の勇気と精神をたたえました。



韓国の全国各地からの市民はもちろん、日本、フィリピン、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、カナダ、インドネシア、南アフリカ共和国、フランスなど11カ国から118団体が参加して、連帯映像メッセージや連帯発言を送ってくださったり、地域イベントを別途開催したりしました。コロナ感染症防疫のため記者会見形式で行われる中、平和に秩序を維持しながら現場を守ってくださった参加者も多くおられました。性別や年齢、人種や国籍、物理的な距離感を越えて、私たちが記憶し守っていくべき精神とは何かを改めて確認することができました。


記者会見で、正義記憶連帯は、「省察とビジョン委員会」の構成と目的、活動内容と方向について簡略に報告いたしました。正義連の組織と事業に対する点検と改善方法の模索はもちろん、運動の歴史と意味を継承・拡張するための方法が模索されていることを明らかにしました。



8月14日のメモリアル・デーには、「彼女たちの語り、私たちが ∞永遠に記憶する! ∞限りなく共鳴する! ∞ 無限大に拡張する!」というテーマの下、ナビ(蝶々)文化祭を開催しました。合唱、ダンス、演奏などの多彩な公演と、遠方から送られてきた連帯メッセージや映像の披露、400人余りの現場参加者が即席で黄色い帯を結んでつくったパフォーマンスなどを通して、かつては背を向けられ押さえつけられたり後ろ指を指されていた被害者たちの話が、どのように顕在化し、どのように世の中を揺るがす大きな反響へとつながったのか、私たちの役割は何なのかを、改めて反芻しました。



韓国内の17都市、海外16都市などで開かれたメモリアルデーのイベントの感動についても、直接・間接的に伝えていただきました。勇気・共感・共鳴・連帯の精神と実践がこの30年間波打ちながら変えてきた歴史を記憶して、新しい歴史へつなげて行かねばならないという責務も感じました。


何よりも、日本軍「慰安婦」問題が未だ解決されていないことを確認したいと思います。日本政府は、植民地支配の責任と戦争犯罪、強制動員と性犯罪に対して、認定も謝罪も果たしていません。支配と搾取、武力による攻撃と戦争、人身売買と性暴力、女性殺害とジェノサイドの歴史は、今でも進行中です。平和そうに見える日常の中でも、誰かは常に性暴力と性搾取の恐怖を感じながら安心を得るために高い費用を支払っています。


この深くて重い問題を直視し解決する取り組みに共にしてくださいますよう切に訴えます。


2020年8月19日

正義記憶連帯 理事長 李娜栄(イ・ナヨン)

(日本語訳:正義連提供)