614日、水原地方法院城南支院にて結審されました。

このとき送ってくださった嘆願書も裁判所に提出することができました。温かい応援のメッセージを送ってくださったのは本当にありがたかったですし、心の大きな支えとなりました。私の担当弁護士として孤軍奮闘してくださっている劉光玉弁護士さんが、皆さんが作ってくださった嘆願書のことに触れながら私の人間性について陳述をしてくださったのですが、この瞬間から感動で涙がこぼれおちるのを抑えきれず、次に私自身が最終弁論をしたときも始終泣きながら行うほどでした。最終弁論したときに流した涙には、不条理なことが自分の身の上に起きたことへの悔しさや怒りや悲しみや苦痛とともに、私が一人ではないことを強く感じさせてくれた皆さんからの応援に対する感動も入り混じったものでした。



私も含む7名のナヌムの家のスタッフは、準備期間も含めると20193月よりナヌムの家の運営状況の改善を訴え動き始めました。大韓仏教曹渓宗社会福祉法人ナヌムの家とその運営陣らによる数々の不正と違法行為であふれかえっていた当時の現状を目にし、知らぬふりはできないと公益提報する決心をしたのです。そこにはもちろんナヌムの家で現在も暮らすハルモニたちの生活環境の改善も含まれます。



しかし20206月、運営陣の交代を機に私たち公益提報者たちに対するハラスメントと弾圧が本格的に始まりました。その様態は様々なのですが、中でも私たちに対する刑事告発や告訴は40件を上ります。そのうちの一件が現在私が対峙している公判となります。




不条理な思いの中16か月以上にわたり耐えてきたこの公判も、約二か月後の812日午前10時に同法廷において判決が言い渡されることになっています。その内容もまた皆さんにお伝えしたいと思います。



私がこの場を借りて特にみなさんにお伝えしたいのは、担当弁護士である劉玉光弁護士さんの存在です。劉弁護士さんは法律代理人として、上にも記した私たちが負わされている40件を超えるすべての法的闘争を一人で請け負い取り組んでこられました。惜しみない努力と時間を私たちのためにつぎ込んでくださった、劉光玉弁護士さんへの感謝の気持ちをこの場を借りてお伝えしたいと思います。




またナヌムの家の問題は状況が改善されたどころか、以前にもまして運営方式は悪化しています。現在も居住しているハルモニたちのことも心配ですが、日本軍‘性奴隷’制度という重要な人類の人権史が、曹渓宗という巨大宗教権力組織の貪欲な金集めと、恥じ入ることなき名誉欲のために再び利用されてしまう体制が今この瞬間にも整えられつつあります。このことの意味を皆さんとも共有しともに考え動いていけたらと強く思います。




最後に今回の嘆願書を送ってくださった全国行動の皆さんに、もう一度こころより感謝の意をお伝えしたと思います。ありがとうございました。そして今後とも応援のほどをよろしくお願いいたします。


 

2022615日 

ソウルにて マリオこと矢嶋 宰

 




*日本軍「慰安婦」問題解決全国行動が出した嘆願書は下記から読めます。

https://www.blogger.com/blog/post/edit/8468007210964946167/6243279113134120045?hl=ja