大韓民国国会議員のみなさま




韓国国会倫理特別委員会における尹美香議員の除名手続きを

直ちに中止するよう要請いたします。




韓国の元「慰安婦」被害者たちと同様、台湾にも日本軍による性暴力被害者がいたことを韓国の皆様はご承知かと思います。



私たちは日本において韓国・中国などを支援する仲間たちと連携しつつ台湾の被害者の支援をしてきたグループです。



この間、30年近く挺身隊問題対策協議会(以下、挺対協)ならびに尹美香議員と親しく交わる機会をもち、常に被害者に寄り添って女性の人権回復のために身を粉にして努力を惜しまないその姿に敬意を抱き続けてきました。



尹美香議員に対する一連の「疑惑」が韓国のメデイアに報じられ、司法府への告発や国会議員からの除名決議案が韓国国会倫理特別委員会になされたことは私たちにとってはまさに驚きでした。



私たちは韓国の報道そのままに、あるいは誇張して報道した日本のメデイアに対しても怒りと恥ずかしさを覚えつつ、その一つひとつを冷静にみるとき、その「疑惑」なるものの根拠が不十分でつじつまの合わないものであり、これは何らかの政治的意図によるものと疑わざるを得ませんでした。



挺対協(現日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯)で献身的に働いてきた尹美香さんがその団体に「損害をあたえた」ということは到底あり得ないことです。



それらの一連の「疑惑」についてはまだ一審で審理中であるにもかかわらず、今、韓国国会で尹美香議員に対する除名決議が進められることに対して私たちは遺憾の意を禁じ得ません。

尹美香議員に対する「疑惑」なるものが事実無根であることを信じ、彼女に揺るぎない信頼を抱き続けている私たちは韓国国会議員の皆様が尹美香議員の除名決議案の手続きを速やかに撤回されることを心から願い求めます。




また韓国における戦時性暴力被害者の人権回復のための働きがアジアの国々の女性たちに力を与えていることに注目をして、一日も早く尹美香議員の名誉を回復されることを強く望みます。




                     2022年2月7日


 台湾の日本軍性暴力被害者・阿嬤たちの体験を記憶し、未来につなぐ会