時事通信社に訂正要求
『時事通信』は8月24日付で「日本の10億円『受け取るな』=元慰安婦支援で韓国挺対協」という記事を掲載しましたが、これは、タイトル及び記事本文が全て事実に基づかないものであるため、全国行動は8月30日、速やかな当該記事の削除と、訂正とお詫びの記事掲載、配信各社に記事が事実に基づかないものであったため削除した旨の通知をおこなうよう求める要求書を送付しました。
当該記事は以下。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082400593&g=soc
全国行動がこの動画中の尹美香代表の発言を全文書き起こしたところ、記事にあるような発言はありませんでした。とりわけ被害者に対して「受け取るな」という発言は、するはずのない発言です。
以下が第1245回水曜デモ(2016年8月24日)における尹美香・挺対協代表の発言(全文・日本語訳)です。この発言に対しては、全国行動が公表して以来、「感動的だ」「困難な中で思想的な高みに到達している」「この発言がなぜあんな記事になるのか分からない」という反響が多数寄せられています。
お元気(安寧)ですか。元気(安寧)ではないでしょう? 元気(安寧)ではないけれども、ここ平和路にはいつも安寧がありました。なぜか。ここにはいつも希望があり、また、ここには平和が、あ、これだな、平和とは力のある人一人で作っていくものではなく、力は弱いけれども、弱い人たちが一人、二人、三人、四人、そしてその一人が10人と、また100人と手を繋いで来て弱い人たちの涙を拭いてあげること、そしてその弱い人たちが痛ましい過去の歴史を自分の歴史として抱き、共に声を上げること、そして自分の人生として生きること、そういうことが平和なんだな、そんな中で、そういう過程で平和が来るのだ、平和は向こうにあるのではなく、自分の傍らにあったのだということを、ここ平和路で感じることができました。だから誰でもここに来れば、笑いをもらい、希望を得ることができたのだと思います。その先頭に、ハルモニたちがいらっしゃいました。
今でも忘れられないことがあります。金福童ハルモニ、吉元玉ハルモニ、あの高い煙突の上に立って、そこで労働者として生存権を要求した、その方たちに、「皆さん元気を出してください、このおばあさんも元気を出そうと希望を失わずに毎週水曜日には街頭に立っています」とおっしゃいました。セウォル号の惨事を、あの痛みを経験して悲嘆に暮れていた時、金福童ハルモニが行かれて、断食闘争をするユミンのお父さんに「ちゃんと食べなさい。お父さんが食べなかったら、天国に行った娘がどれほど悲しむか。私もたたかうために、食欲はないけど、ご飯を食べて、今日、水曜日、平和路に行きます」というお話をされました。
コンゴで戦時性暴力被害に遭って苦しんでいる女性たちにも、ハルモニたちは蝶々を飛ばして送りました。「私も辛い思いをしたけど、私が日本の軍人たちに引っ張って行かれて、性奴隷として恐ろしい体験をしたけど、今は私一人が辛いのではなく、世界には私と同じような辛い体験をした女性たちが、子どもたちがいることを知りました。皆さん、元気を出してください。私たちが一生懸命募金をして、ナビ基金を集めて、皆さんを支援します」と言って、もう何年もコンゴの戦時性暴力被害者たちにナビ基金が飛んで行っています。それだけではありません。平和は、平和とは、他者の過ち、他者が暴力をはたらいたことに対してだけ解決しろと言うのではなく、私たち自身、私たちの中にある過った暴力、私たちの過った犯罪、そのような問題も共に解決し、私たちの過ちによって傷つき、被害を受けた方たちにも、支援と、責任と、謝罪、そのような責任と自省をすること、それこそが平和だと考えて、ベトナムの韓国軍性暴力被害者にも蝶々を飛ばしました。
そんなふうにハルモニたちは、解放とはただ与えられるものではなく、強大国によって解放が、ある瞬間、自分でも分からないうちに伝えられるのではなく、解放とは私たち自身がつくっていくもの、暗い世界を明るい世界にしていくこと、夜を、ただ待つのではなく夜明けが来ると信じて、確実に、そして確固としてたたかっていくこと、それが、私たちがつくる平和な世界だということ、解放された世界だということをここで作ってきました。
ところが12月28日の日韓合意が、被害者と相談もしないで、被害者の要求も盛り込まずに、国家の責任もきちんと盛り込まれていない、戦争犯罪を認めもしない、公式謝罪でも法的賠償でもない、そんな内容で日韓政府は合意を突然締結してしまいました。外交長官のサインもない、条約でもない、協約でもない、何でもない、つまらない内容が最終的で不可逆的な解決だと宣言してしまいました。そんな暴力がどこにありますか。国家が国民に、しかも被害当事者に、そんな暴力をどうして行使することができるのでしょうか。それがまさに私たちが生きている大韓民国、この地の現実です。
被害者たちは声でだけ叫んだわけではありませんでした。全身で、全身で街頭に立って叫びました。「私たちは拒否する、私たちはお金を求めたのではない、私たちは日本政府が心から謝罪すること、心から過ちに気付き、賠償し、歴史教育も正しくおこない、翻すことのできない形で謝罪すること、等を要求してきた、それなのにどうして私たちを10億円というお金で振り飛ばすことができるのか」
金福童ハルモニ、いつもこの場所で叫びました。吉元玉ハルモニ、数年間叫んできた言葉です。亡くなった金学順ハルモニ、姜徳景ハルモニ、金順徳ハルモニ、黄錦周ハルモニ、朴玉蓮ハルモニ、朴頭里ハルモニ、孫判任ハルモニ、私たちはみんな記憶しています。この場であの方たちが叫んだ、25年間叫んだあの声、今も耳元に響いています。あの方たちの身もだえ、今も眼前にはっきりと見えます。
ところが韓国政府はそんな被害者たちの声をうち捨てて10億円をもらうために和解と癒やしという名目を掲げて財団をつくりました。設立者は政府でもなく、金兌玄という人です。その金兌玄という設立者が100万ウォン(約10万円)を出して「和解・癒やし財団」というのをつくりました。常識を超越したことを、この政府がやっているんです。
ところが、ところが、皆さん
全国各地で、世界各地で希望が、希望が新たに生まれています。韓国と日本政府の暴力的な日韓合意は私たちを目覚めさせました。全国に黄色い蝶々の波がつくられました。世界各地で黄色い蝶々の波がつくられました。世界各地で「ハルモニたちに正義を実現せよ」「12.28合意を無効化しろ」「それは被害者の要求と国際基準にも合致しない」(という)声を上げ始めました。国連でも声が出ました。全国各地で8.15を記念して、今現在まで44個の「平和の碑」が建てられました。驚くべきではないですか。今も各所で平和の碑が推進されています。12.28日韓合意後海外で最初の平和の碑が、オーストラリア・シドニーに建立されました。外国に建てられた平和の碑はこれで4つ目です。この流れを私たちは絶対に止めてはなりません。歴史はそのように、共に手を取り合った人たちの手のひらで、私たちの歩みの上で、私たちの声の中で、正義が花開き、解放が訪れ、平和が成し遂げられるということ、それを私たちの活動で、私たちの声で表現しなければなりません。
朴槿恵政府、ハルモニたちの声に耳を傾けて、何もしないでじっとしていろ、私たちが日本軍「慰安婦」問題解決のために、日本政府が戦争犯罪を認め、謝罪し、賠償し、戦場に連れて行かれて未だに帰ることができていない十数万の女性たち、未だ私たちが知ることができていないその女性たちの名前、その一人一人の名前を私たちが全員よんでさしあげます。私たちが会えなかったそのハルモニたち、私たちの平和の道、私たちの黄色い蝶々の波に乗って故郷に帰れるように私たちがつくります。二度とこの地に戦争が起きないように、二度とこの世にいかなる国家も、いかなる権力者も、力のない人の人権を勝手に翻弄することができないように、弱者の人権を国家が保護し、女性たちが安全に暮らせる国、女性に対する性暴力犯罪者は法的な処罰台に立ち、そして被害者たちは尊厳と名誉を回復される、そんな世界を私たちがつくっていきます。その道を皆さんが一緒に歩んで下さり、最後まで支援してくださるようお願いします。
当該記事は以下。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082400593&g=soc
日本の10億円「受け取るな」=元慰安婦支援で韓国挺対協記事中の8月24日水曜デモは一部始終が以下の動画に収められています。https://www.facebook.com/UirHana/videos/1249727225058288/
【ソウル時事】日本政府が元慰安婦を支援する韓国の財団への10億円拠出を閣議決定したことについて、韓国の民間団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」の尹美香常任代表は24日、「問題の最終的解決にはならないし、賠償金でもない。受け取ってはならない」と強調した。日本大使館前で開いた水曜日恒例の抗議集会に参加した際、語った。(2016/08/24-16:13)
全国行動がこの動画中の尹美香代表の発言を全文書き起こしたところ、記事にあるような発言はありませんでした。とりわけ被害者に対して「受け取るな」という発言は、するはずのない発言です。
以下が第1245回水曜デモ(2016年8月24日)における尹美香・挺対協代表の発言(全文・日本語訳)です。この発言に対しては、全国行動が公表して以来、「感動的だ」「困難な中で思想的な高みに到達している」「この発言がなぜあんな記事になるのか分からない」という反響が多数寄せられています。
お元気(安寧)ですか。元気(安寧)ではないでしょう? 元気(安寧)ではないけれども、ここ平和路にはいつも安寧がありました。なぜか。ここにはいつも希望があり、また、ここには平和が、あ、これだな、平和とは力のある人一人で作っていくものではなく、力は弱いけれども、弱い人たちが一人、二人、三人、四人、そしてその一人が10人と、また100人と手を繋いで来て弱い人たちの涙を拭いてあげること、そしてその弱い人たちが痛ましい過去の歴史を自分の歴史として抱き、共に声を上げること、そして自分の人生として生きること、そういうことが平和なんだな、そんな中で、そういう過程で平和が来るのだ、平和は向こうにあるのではなく、自分の傍らにあったのだということを、ここ平和路で感じることができました。だから誰でもここに来れば、笑いをもらい、希望を得ることができたのだと思います。その先頭に、ハルモニたちがいらっしゃいました。
今でも忘れられないことがあります。金福童ハルモニ、吉元玉ハルモニ、あの高い煙突の上に立って、そこで労働者として生存権を要求した、その方たちに、「皆さん元気を出してください、このおばあさんも元気を出そうと希望を失わずに毎週水曜日には街頭に立っています」とおっしゃいました。セウォル号の惨事を、あの痛みを経験して悲嘆に暮れていた時、金福童ハルモニが行かれて、断食闘争をするユミンのお父さんに「ちゃんと食べなさい。お父さんが食べなかったら、天国に行った娘がどれほど悲しむか。私もたたかうために、食欲はないけど、ご飯を食べて、今日、水曜日、平和路に行きます」というお話をされました。
コンゴで戦時性暴力被害に遭って苦しんでいる女性たちにも、ハルモニたちは蝶々を飛ばして送りました。「私も辛い思いをしたけど、私が日本の軍人たちに引っ張って行かれて、性奴隷として恐ろしい体験をしたけど、今は私一人が辛いのではなく、世界には私と同じような辛い体験をした女性たちが、子どもたちがいることを知りました。皆さん、元気を出してください。私たちが一生懸命募金をして、ナビ基金を集めて、皆さんを支援します」と言って、もう何年もコンゴの戦時性暴力被害者たちにナビ基金が飛んで行っています。それだけではありません。平和は、平和とは、他者の過ち、他者が暴力をはたらいたことに対してだけ解決しろと言うのではなく、私たち自身、私たちの中にある過った暴力、私たちの過った犯罪、そのような問題も共に解決し、私たちの過ちによって傷つき、被害を受けた方たちにも、支援と、責任と、謝罪、そのような責任と自省をすること、それこそが平和だと考えて、ベトナムの韓国軍性暴力被害者にも蝶々を飛ばしました。
そんなふうにハルモニたちは、解放とはただ与えられるものではなく、強大国によって解放が、ある瞬間、自分でも分からないうちに伝えられるのではなく、解放とは私たち自身がつくっていくもの、暗い世界を明るい世界にしていくこと、夜を、ただ待つのではなく夜明けが来ると信じて、確実に、そして確固としてたたかっていくこと、それが、私たちがつくる平和な世界だということ、解放された世界だということをここで作ってきました。
ところが12月28日の日韓合意が、被害者と相談もしないで、被害者の要求も盛り込まずに、国家の責任もきちんと盛り込まれていない、戦争犯罪を認めもしない、公式謝罪でも法的賠償でもない、そんな内容で日韓政府は合意を突然締結してしまいました。外交長官のサインもない、条約でもない、協約でもない、何でもない、つまらない内容が最終的で不可逆的な解決だと宣言してしまいました。そんな暴力がどこにありますか。国家が国民に、しかも被害当事者に、そんな暴力をどうして行使することができるのでしょうか。それがまさに私たちが生きている大韓民国、この地の現実です。
被害者たちは声でだけ叫んだわけではありませんでした。全身で、全身で街頭に立って叫びました。「私たちは拒否する、私たちはお金を求めたのではない、私たちは日本政府が心から謝罪すること、心から過ちに気付き、賠償し、歴史教育も正しくおこない、翻すことのできない形で謝罪すること、等を要求してきた、それなのにどうして私たちを10億円というお金で振り飛ばすことができるのか」
金福童ハルモニ、いつもこの場所で叫びました。吉元玉ハルモニ、数年間叫んできた言葉です。亡くなった金学順ハルモニ、姜徳景ハルモニ、金順徳ハルモニ、黄錦周ハルモニ、朴玉蓮ハルモニ、朴頭里ハルモニ、孫判任ハルモニ、私たちはみんな記憶しています。この場であの方たちが叫んだ、25年間叫んだあの声、今も耳元に響いています。あの方たちの身もだえ、今も眼前にはっきりと見えます。
ところが韓国政府はそんな被害者たちの声をうち捨てて10億円をもらうために和解と癒やしという名目を掲げて財団をつくりました。設立者は政府でもなく、金兌玄という人です。その金兌玄という設立者が100万ウォン(約10万円)を出して「和解・癒やし財団」というのをつくりました。常識を超越したことを、この政府がやっているんです。
ところが、ところが、皆さん
全国各地で、世界各地で希望が、希望が新たに生まれています。韓国と日本政府の暴力的な日韓合意は私たちを目覚めさせました。全国に黄色い蝶々の波がつくられました。世界各地で黄色い蝶々の波がつくられました。世界各地で「ハルモニたちに正義を実現せよ」「12.28合意を無効化しろ」「それは被害者の要求と国際基準にも合致しない」(という)声を上げ始めました。国連でも声が出ました。全国各地で8.15を記念して、今現在まで44個の「平和の碑」が建てられました。驚くべきではないですか。今も各所で平和の碑が推進されています。12.28日韓合意後海外で最初の平和の碑が、オーストラリア・シドニーに建立されました。外国に建てられた平和の碑はこれで4つ目です。この流れを私たちは絶対に止めてはなりません。歴史はそのように、共に手を取り合った人たちの手のひらで、私たちの歩みの上で、私たちの声の中で、正義が花開き、解放が訪れ、平和が成し遂げられるということ、それを私たちの活動で、私たちの声で表現しなければなりません。
朴槿恵政府、ハルモニたちの声に耳を傾けて、何もしないでじっとしていろ、私たちが日本軍「慰安婦」問題解決のために、日本政府が戦争犯罪を認め、謝罪し、賠償し、戦場に連れて行かれて未だに帰ることができていない十数万の女性たち、未だ私たちが知ることができていないその女性たちの名前、その一人一人の名前を私たちが全員よんでさしあげます。私たちが会えなかったそのハルモニたち、私たちの平和の道、私たちの黄色い蝶々の波に乗って故郷に帰れるように私たちがつくります。二度とこの地に戦争が起きないように、二度とこの世にいかなる国家も、いかなる権力者も、力のない人の人権を勝手に翻弄することができないように、弱者の人権を国家が保護し、女性たちが安全に暮らせる国、女性に対する性暴力犯罪者は法的な処罰台に立ち、そして被害者たちは尊厳と名誉を回復される、そんな世界を私たちがつくっていきます。その道を皆さんが一緒に歩んで下さり、最後まで支援してくださるようお願いします。