<正義連> 第1756回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告(2026.6.10)
さる大統領選挙の過程で、李在明(イ・ジェミョン)大統領と与党・「共に民主党」は、歴史問題の核心にある日本軍性奴隷制問題に関連して数々の公約を提示しました。被害者の尊厳と名誉回復、ユネスコ世界記録遺産への登録推進、強制動員・日本軍「慰安婦」関連資料の整備拡大、女性人権と平和財団の設立、平和の少女像などの象徴物の管理拡大などを約束しました。
被害者の尊厳と名誉回復に向けた最も重要な進展は、さる2月の被害者保護法改正で日本軍「慰安婦」被害者に対する虚偽事実の流布を禁止し、処罰できる法的根拠が整備されたことと言えます。これは長期にわたって続いた市民社会の努力と熱望に、政府と国会が応えた結果です。また、水曜デモの周辺で日本軍性奴隷制の歴史を否定し、被害者を侮辱した人物に対し、李在明大統領が強く批判したことは、迅速な捜査と拘束が行われる上で決定的な影響を与えました。被害者に対する侮辱と歴史歪曲が決して容認され得ないという社会的メッセージを明確にしたという点で、正義がある程度実現された非常に喜ばしい出来事でした。
しかし、それだけに留まっています。
国内はもちろん、国連などの国際社会においても歴史否定勢力の活動が続いている状況下で、これにどう体系的に対応し、阻止していくかという国家レベルの戦略は見当たりません。また記憶と教育のために、関連記録をどう保存し活用していくかという総合的な計画も見当たりません。いまや日本軍性奴隷制の被害生存者は5名のみです。私たちは被害者たちの証言を直接聞けない時代を目前にしています。記憶と記録は、時間が解決してくれるものではありません。時が経つにつれて証言は消え、記録は散逸していきます。もはや課題として放置する時期ではありません。記録を体系的に保存・管理し、歴史否定を阻止するとともに、研究と教育の持続可能な基盤、国家的なインフラの構築を迅速に推進しなければなりません。
そして何よりも、日本軍性奴隷制の被害者たちが日本政府を相手に提起した損害賠償訴訟において、韓国の裁判所が勝訴判決を下したにもかかわらず、その判決の履行に向けた韓国政府の努力は、一歩も前進していません。これは、被害者たちが数十年にわたり求めてきた正義の実現が依然として未完の課題として残っており、「被害者中心の原則」が実際の外交政策には全く反映されていないことを示しているのです。
さる6月8日、李在明大統領は記者会見で日本政府の謝罪の必要性について遠回しに言及しました。それなりに幸いです。しかし韓国憲法裁判所は2011年、「日本軍性奴隷制の被害者の権利回復のために韓国政府が積極的に動かなかったことは違憲である」と判断しています。いま必要なのは原理原則的な言及ではなく、韓国の憲法が求める具体的な実践です。
李在明大統領は就任演説で、「過去が現在を助け、死者が生者を救った」と述べました。日本軍性奴隷制の問題も例外ではありません。二度と過去の悲劇が繰り返されないためには、まず過去を直視しなければなりません。被害者たちが残した証言と記録を記憶し、未だ解決されていない歴史的責任に向き合わなければなりません。
正義記憶連帯は李在明政権発足1周年を迎え、改めて強く求めます。
第一、韓国政府は日本軍性奴隷制被害者たちの最後の叫びを無視せず、日本政府の公式謝罪と法的責任の履行、被害者の名誉回復のために、より積極的な外交的努力を傾けるべきです。
第二に、国内外に拡散している歴史否定やヘイトに体系的に対応できる戦略の策定や、関連する法・制度の整備など、実効性のある対策を講じなければなりません。
第三に、真実を守り抜くための記憶および歴史教育、ならびに関連資料の収集・保存・研究・活用に向けた総合的な計画を策定し、積極的に推進しなければなりません。
「光の革命」が求めたのは単なる政権交代ではなく、正義の回復でした。歴史正義を国政の主要課題として掲げ被害者の声に耳を傾ける時、初めて「光の革命」は完成するでしょう。
2026年6月10日
正義記憶連帯 理事長 韓京姫(ハン・ギョンヒ)
(訳 権龍夫)