正義連 1465回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜集会 週間報告
挺対協//正義連設立30周年を迎えて
同年代の女性たちが体験した凄惨な経験に罪悪感を持ち、ひとりで問題を追跡してきたある英文学者がいました。植民地と戦争、分断と軍事独裁体制の矛盾の中で二重三重に抑圧された女性たちに関心を持ち、変化のために懸命に実践してきた女性学者がいました。 厳酷な維新体制下であっても、日本人によるキーセン観光に対して問題提起し、原爆被害者に関心を持って国際平和運動と人権運動を主導した教会女性たちがいました。「外勢による分断、軍事独裁政権による基本的自由の抑圧と民衆抑圧的経済政策」が女性抑圧の原因であることを直視して「民族自主と民主化、生存権回復、男女平等を勝ち取るための闘争」を鮮明にした女性団体がありました。
1990年11月16日、尹貞玉、李李効再、韓国教会女性連合会、韓国女性団体連合が礎を築いた場に他の女性・大学生・市民・宗教家らの力が加わりました。彼女らは日本軍性的奴隷制という明白な犯罪行為を否認する加害者に怒り、野火のように立ち上がり、問題解決のために人生を捧げました。30年余りの歳月、数多くの非難と嘲弄、攻撃と逆風に苦しめられながらもしっかり根をおろした柔軟な連帯で運動は広がり、成長しました。
歴史的事実によって国内外市民を呼び覚まし、加害者の責任を問い、被害者の名誉を回復しました。
女性の経験と観点で帝国主義、植民地主義、男性中心的法と制度、慣行に挑戦してきました。国際人権規範を再び使って日本軍「慰安婦」問題を戦時性暴力、普遍的な女性の人権問題として位置づけるようになりました。被害者の安寧のための法と制度を準備し、歴史否定論者、歴史修正主義者、女性嫌悪主義者らと相対して闘いました。再発防止のための記憶と記録、教育の根拠地で戦争と女性人権博物館を建てました。
日本政府の真実糾明と謝罪、賠償を願って毎週立ち続けた水曜デモは、国籍と人種、性別と世代を越える連帯の場になりました。被害生存者らの勇気は他の紛争下性暴行被害者、国家による暴力被害者、性搾取被害者らに手らを差し伸べるナビ基金として昇華されました。平和の少女像は女性の人権と平和の価値を再確認する永遠の証言者として全国と全世界に広く広がりました。
そうして拡散されてきたこの運動の意味と価値が世の中を変化させる間、毎瞬間ともにした青年は壮年になり、壮年は老年を遥かに越えました。多くの方々がバラバラになり、縮こまり、ついには亡くなりました。それでも彼らの献身と努力は希望のナビとなって私たちの心の中に永遠に残るでしょう。
冷たくて鋭い風、溶鉱炉のような暑さにも屈することなく、一汗一汗、運動の精神と価値を積みあげてきたすべての方々を胸に抱いて正義連は再びもうひとつの道を拓いていこうと思います。
平等と自由、平和と人権が波打つ世の中で未来世代が思う存分夢を広られる、その日のために再び力強く飛び立ちます。
長い間、変わることなくともにして下さった多くの方々に心より感謝申し上げ、今後も堅固な連帯で手を握って下さることを切にお願い申し上げます。
2020年11月11日
正義記憶連帯 理事長李娜榮
(訳:方清子)