イスラエルと米国によるイラン攻撃やホルムズ海峡封鎖などの連日のニュースで、この戦争を止めるにはどうしたらいいかを模索しながら、間もなく始まる日米の首脳会談では何が出てくるのかという不安と危機感でいっぱい・・・という日々ですが、この3月は女性の地位と平等に関する話題がいくつもありました。


 

  「国際女性デー」で盛り上がった3


38日は国連が定めた「国際女性デー」で、女性の地位向上や差別撤廃を求める日とされています。今年の「国際女性デー」の前後には映画『女性の休日』が各地の女性団体や「慰安婦」支援団体などで上映されて、シンポジウムや集会、街頭行動などが行われました。これは1975年、アイスランドの女性たちのほとんどが仕事や家事を放棄して全国一斉にストライキを起こし、それを「女性の休日」と名付けて女性の権利と平等を求める運動を盛り上げていった過程を描いたドキュメンタリー映画です。




アイスランドは世界のジェンダーギャップ指数では、ここ16年間、いつも1位になっています。一方、日本はこの指数が世界148カ国中118位で、先進国では最低のところにあります。また昨年、東京都が行った 男女平等参画に関する世論調査では、都民の7割近くが「男性の方が優遇されている」と応えていました。日本でも様々な女性たちが各地で活発な活動をしていますが、まだまだ女性の地位が低いのです。




北京で行われた国連の世界女性会議から30年が経ちますが、ここで問われたことをテーマにした中国の女性監督が作った映画の試写会が先日ありました。314日には「ふぇみん婦人民主クラブ」が創立80年を記念する集いを開き、たくさんの女性たちと共に、これまでの活動を振り返りながら、「今の日本では軍拡、軍事化が進んでいるけれど、絶対に戦争を起こさせてはならない」と話し合いました。




このような女性たちの運動は脈々と引き継がれていますが、ILOの勧告や国連の人権専門家たちの声明で指摘されているように、日本が解決しなければならない問題・・・男女平等の実現だけでなく、私たちがやってきている「慰安婦」問題など、戦争責任や植民地支配責任が問われている問題で日本政府が全く動かず、問題を指摘されても何も答えないという状況がずっと続いています。「慰安婦」被害者の大半は亡くなられてしまいましたが、私たちは彼女たちから繰り返し「戦争は絶対にしてはならない」「戦時性暴力を2度とさせてはいけない」と背中を押されてきましたが、日本政府は一向に応えてくれません。


 

  市民集会に罵詈雑言を浴びせる 右派の人々


つい先日の31日の午後、私はこの新宿駅南口前の、あの信号の先のあたりで行われた集会に参加しました。「3.1朝鮮独立運動107周年集会」です。日本の殖民地にされていた朝鮮半島の人たちが独立を求めて立ち上がった記念日の屋外集会で、様々な活動をしている人たちが100人以上結集してリレートークが行われました。


関東大震災朝鮮人虐殺、徴用工、日本軍「慰安婦」、朝鮮学校差別問題、沖縄基地など幅広い問題が語られたのですが、びっくりしたのは南口広場いっぱいに、凄まじい音量で私たちを罵倒する言葉が浴びせられたことでした。


ちょうど今、私たちが集まっているこの場所には右翼団体の人たちが集会を開いていて、いくつものスピーカーで・・・それもすごく性能がいいのか、ものすごいボリュウムで何人もの人が大声で喚き散らしていたのです。彼らは何かメッセージを語っているのではなく、「お前ら、朝鮮へ帰れ!」とか「警官はそこを占拠している連中を逮捕しろ!」などという叫びを繰り返しているだけでした。


広場には夥しい数の警察官も集まっており、右翼の街宣車が7~8台、機動隊の大きな車もずらっと並んでいる・・・という物々しさです。そんな中で私たちは日本の戦争責任や植民地支配責任の問題を語らなければなりませんでした。こんなに激しい右派からの攻撃と集会への妨害を受けるのは初めてのことで、警備に当たっている警官に「このような集会への妨害行動は取り締まってほしい」と言いましたが何もしてくれず、ただうろうろと見張っているだけです。



私は要請のあった「慰安婦」問題を訴えましたが、右翼による猛烈な罵声で自分の声すら聞こえないほどでした。

その時に思ったのは、高市政権になって、軍事費の拡大や自衛隊の派遣、憲法改悪の動きなど、戦争への道を歩み出していくような動きを右派の人々は歓迎して、元気になっているのではないか・・・ということでした。


このことを「慰安婦」問題解決全国行動の会議で報告したところ、富山で活動している人から、「不二越の株主総会でも北陸全県の右翼が結集して罵詈雑言を浴びせられた。同じような妨害行動ではないか」という発言がありました。


やはり、今の日本の政治状況が右派をそのようにさせているのではないでしょうか。しかし、決してこんなことを許してはならないし、戦争へ歩み出そうとする動きなどを止めさせるよう、活動を続けていきたいと思っています。


 

●フィリピン、インドネシア、韓国から


さて、悲しいお知らせです。フィリピンの「慰安婦」被害者、パシータ・アルカザレンさんが亡くなりました。昨年12月に100歳の誕生日を祝ったばかりだったそうです。


心からお悔やみを申し上げます。


前にもお話ししたことのあるインドネシアの被害女性・チンダさんが病院を退院されて、医療支援を続けてきた日本の支援者たちに感謝のメッセージと写真が届きました。



224日には、韓国の若者たちの団体「裴奉奇の平和」のメンバーが来日して東京にも来られたので、交流会が行われました。裴奉奇さんは金学順さんより前に「慰安婦」被害の体験を語った人で、川田文子さんが本を書き、朴壽南さんが映画で取り上げてきましたが、「裴奉奇の平和」の若者たちは彼女の墓を「望郷の丘」に埋葬するために頑張っている人たちでした。



これからもやり続けていかなければならないことがいっぱい並んだこの1カ月でしたが、「慰安婦」被害者の女性たちが私たちに託してくれたことは、私たちがこの問題を引き継いで解決していかなければなりません。これからもがんばっていきたいと思っています。



ご通行中のみなさんも、今お配りしているチラシを受け取って読んでください。もし「慰安婦」問題を考えたり語り合ったりすることに興味を持ってくださる方がいたら、是非、ご一緒にやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。