〈正義連〉第1760回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告(2026年7月8日)
7月7日、正義記憶連帯は、公共図書館に置かれている日本軍性奴隷制の歴史否定の書籍の廃棄を求める市民署名を文化体育観光部に提出しました。
昨年2月、「日本軍『慰安婦』被害者保護法」が改正され、日本軍性奴隷制の被害事実を否定・歪曲する行為に刑事罰を科す法的根拠が整備されました。それでも、国民の税金で運営される公共図書館に歴史的事実を否定し、被害者を侮辱する本が堂々と置かれ、貸し出されている現実は、法の趣旨を事実上無力化するものであり、生存被害者に対する明確な二次加害であり、人権侵害です。
文化体育観光部と地方自治体傘下の公共図書館、国立中央図書館、教育部傘下の学校図書館、そして日本軍性奴隷政策を担当する性平等家族部は、日本軍性奴隷制に関する歴史否定書籍の流通実態を徹底的に調査し、即座に廃棄措置を取るべきです。
最近、私たちの社会では、歴史の歪曲やヘイト、嘲笑の文化が急速に広がっています。日本軍性奴隷制を否定して被害者を侮辱すること、5・18民主化運動を歪めること、国家暴力の被害者や社会的惨事の犠牲者・遺族を嘲笑することが、社会のあちこちで繰り返されています。SNSやYouTube、ショートフォームコンテンツを通じて、刺激的な嘘やヘイトがアルゴリズムに載って広がっています。憎悪は遊びのように消費され、被害者を嘲笑する文化は罪悪感なく再生産されています。これはすべて、加害者の責任を押し付け、被害者の声を沈黙させ、民主主義と人権の基盤を崩す行為です。こうした流れを決して放置してはいけません。
でも一部の「国民の力」(右翼野党)の政治家や、つい数日前まで大統領直属の規制合理化委員会の副委員長だった人が、培材高(ペジェ高)の野球部の学生たちの5・18民主化運動をヤユする表現について『表現の自由』だと口にするのは、実に嘆かわしいことです。
表現の自由は民主主義の核心的な価値です。しかしその自由とは、市民が権力の前で沈黙せず、異なる意見を言うことができる権利であって、歴史的事実を歪めたり、被害者の尊厳を傷つけたり、憎悪を表明する自由を意味するものではありません。表現の自由を歪めて歴史否定や憎悪を正当化し、社会的な対立や憎悪を政治的な資産にしようとするのは、最悪の形の政治です。 こんな歴史否定や憎悪の政治に、私たちの社会は断固として対応しなければなりません。法律や制度を整え、公的機関の責任を強化し、記憶や人権教育を拡大する必要があります。公共図書館の歴史否定書籍の廃棄要請も、こうした歴史否定や憎悪をもう容認しないという市民の声です。
ヘイトも教育され学ばれるものであり、共感もまた教育と経験を通じて育まれます。
日本軍性奴隷制問題を記憶することは、今日の女性の権利と平和、民主主義を学ぶことです。5・18民主化運動を記憶することは、民主主義を守る市民の責任を学ぶことです。惨事の犠牲者を記憶することは、命を尊重する社会をつくることです。記憶は教育を通じてつながり、教育は民主主義を守る力になります。
歴史を歪める社会は、現在の人権も守れず、未来の民主主義も守れません。否定と嫌悪に立ち向かい、歴史の正義と人権、民主主義を守る道に、正義記憶連帯はいつも皆さんと共にあります。
2026年7月8日
正義記憶連帯 理事長 韓京姫(ハン・ギョンヒ)
(訳 権龍夫)
(訳注)
※ショートフォームコンテンツ:長さが短いビデオコンテンツ。2020年頃から世界で広がった。
※さる6月29日の培材高校と光州第一高校の野球対抗戦の過程で、培材高野球部メンバーが「スターバックスへ行かない」などのヤジを飛ばした。
26年5月に光州スターバックスは「タンクデー」と称するキャンペーンを行った。これが光州民主化運動を鎮圧した戒厳軍を称揚しているとしてスターバックスコリアは厳しい社会的批判を受けて謝罪に追い込まれたことがあった。
培材高野球部のヤジも光州民主化運動をヤユ侮辱するものとの社会的批判が広がった。大韓ソフトボール協会は培材高野球部に対して7月1日、6か月間の出場停止処分を出した。培材高野球部と関係者は7月6日、光州第一高を訪問して謝罪し、さらに国立5.18墓所を訪問した、