日本軍性奴隷制問題の解決を目指す「正義記憶連帯」は、ナビ・ピレイ(Navi Pillay)元国連人権高等弁務官の2026年ノーベル平和賞受賞を心から祝福し、深く歓迎する。


 

ノルウェーのノーベル委員会は10月9日、平和と国際法の促進に尽力してきたナビ・ピレイ氏に2026年のノーベル平和賞を授与すると発表した。南アフリカ共和国のアパルトヘイト体制下で人権弁護士として活動を始めたピレイ氏は、ルワンダ国際刑事裁判所や国際刑事裁判所の裁判官、国連人権高等弁務官などを歴任し、長きにわたり戦争犯罪や人道に対する罪、ジェノサイドに対する責任を追及し、国際法と人権の原則を守るために尽力してきた。


 

何よりも、「正義記憶連帯」は、日本軍性奴隷制問題の公正な解決を求めてきたピレイ氏の声を記憶している。

 


国連人権高等弁務官の任期を終える直前の2014年8月6日、ピレイ氏は異例の声明を発表し、日本政府が戦時中の性奴隷問題について「包括的かつ公正で持続的な解決策」が講じられなかったことに対し、深い遺憾の意を表明した。特に、被害者の正義と賠償を受ける権利が実現されない限り、人権侵害は続くという点から、日本軍性奴隷制の問題は「過去の出来事として片付けるべき問題ではなく」、依然として「現在の問題」であると強調した。また、「正義の実現の代わりに、日本国内の公人らによる事実の否定や侮辱的な言辞が増えている」と述べ、日本政府による強制動員の否定を批判するとともに、日本政府に対し、「熱意を持って、戦時中の性奴隷制問題について包括的かつ恒久的な解決策を講じる」よう勧告した。

 


国連の人権分野の最高責任者が、日本軍による性奴隷制問題を直接取り上げた別途の声明を発表し、日本政府の責任回避を批判して解決を求めたという点で、極めて特別な意味を持つ。特に、歴史の否定や侮辱、救済措置の欠如が、今もなお被害者の人権を侵害していることを明確に指摘した点において、今日においても重要な基準となっている。

 


それから12年が経過した今も、この要求は完全には実現されていない。日本政府は、日本軍による性奴隷制に対する国家の法的責任を認めておらず、被害者に対する公式な謝罪や法的賠償も行われていない。被害者の証言や日本軍による性奴隷制の歴史的事実を否定・歪曲しようとする動きも継続している。

 


ピレイ氏は受賞スピーチで、「私たちは、国際法と人権が深刻な政治的攻撃を受けている時代に生きている」と警告し、この賞を「国際犯罪のすべての生存者たち」に捧げたいと述べた。また、政治指導者には人権を保護し、武力行使を自制する法的義務があることを強調した。

 


韓国の裁判所は、2021年以降、3回にわたり、日本軍による性奴隷制の被害者に対し、日本政府が賠償すべきだと判決を下した。この判決を履行することは、被害者の権利を実質的に回復し、国際法と人権の原則を現実のものとすることに他ならない。

 

現在、韓国政府に登録されている被害生存者は5名のみである。被害生存者が一人でも存命のうちに、日本政府からの謝罪を受け、尊厳を取り戻さなければならない。残された時間は多くない。日本政府はこれ以上責任を回避せず、韓国裁判所の判決に従って賠償を行い、被害者たちに公式に謝罪すべきである。

 

正義記憶連帯は、ナビ・ピレイ氏の今回の受賞が、被害者中心の正義と国際法の原則を守る力となることを願っている。私たちは、被害生存者たちが切り拓いてきた正義と平和の道を継承し、日本政府が公式な謝罪と法的賠償を履行するまで、戦争や戦時性暴力のない世界に向けた連帯をさらに強固なものにしていく。


 

2026年10月12日

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯



(訳 方清子)