〈正義連〉第1673回 日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜デモ 週間報告
去る10月29日、国連女性差別撤廃委員会は日本政府審議の最終見解を発表し、日本軍「慰安婦」被害者の「真実と正義、賠償に対する権利を保障する努力が持続、拡大されなければならない」と強調しました。同委員会は、「2015日韓合意」が「被害者中心のアプローチを完全に採択していない」と懸念を表明した2016年の日本政府審議の最終見解を想起しながら、「日本軍「慰安婦」問題に関連し、国際人権法に基づく義務を効果的に履行し、被害者及び生存者の権利を総体的に扱うための努力を拡大・強化すること」も勧告しました。
国際法上、「戦争犯罪と反人道的犯罪には時効がない」という原則も再確認しました。
至極当然のことです。
ところが日本政府は、2021年12月に委員会に提出した事前報告書を通じて、「慰安婦問題は日本の国連女性差別撤廃委員会条約締結(1985年)以前に発生した問題であり、遡及的に適用できない」と述べ、「履行報告書に慰安婦問題を提起するのは適切ではない」と主張しました。
呆れ返るような主張ではありませんか。
さらに驚くべきことは、「新しい歴史教科書をつくる会」をはじめ、日本の代表的な右翼団体である「なでしこアクション」、「国際歴史論戦研究所」、「慰安婦の真実国民運動」、「事実を世界に発信する会」などが女性差別撤廃委員会に意見書を提出し、「慰安婦が性的サービスを提供するために契約して雇用された」と主張した事実です。
「慰安婦が強制的に拉致され、性奴隷のように扱われた」という主張は撤回されるべきだとし、その根拠として、日本軍「慰安婦」被害者たちを「自発的な売春婦」と主張したジョン・マーク・ラムザイヤー教授論文(2022年)を提示しました。
また「慰安婦」被害者に対する不十分な救済策、教科書記述の問題、被害者に苦痛を与えた日本政府の無責任な発言など、2016年の日本政府に対する「定期履行報告書」の主な指摘事項を撤回することなど、7つの要求も提示しました。
正義記憶連帯に対する悪意ある誹謗中傷も忘れていません。 同時期に金炳憲(キム・ビョンホン)氏も<韓国国史教科書研究所>名義で「日本軍慰安婦は性奴隷ではなかった」というタイトルの意見書を提出し、日本右翼の主張を繰り返しました。
このような行為は2007年に(「慰安婦」問題解決案が)米下院決議として満場一致で採択され、2013年に米国カリフォルニア州グレンデール市に少女像が設置されて以来、組織的に行われた歴史否定勢力の所業に他なりません。
日本政府と日本右翼は、米国などの英語圏と国連を相手に着実に歴史否定論を展開し、そのために団体を組織し、米国内の親日勢力を支援してきました。
最近では韓国の極右団体と連携し、韓国人の口から自国の歴史を否定させることに集中しました。
2019年7月には、李宇衍(イ・ウヨン)氏が日本の「国際歴史問題研究所」の後ろ盾で、国連人権理事会の発言権を得て「強制動員」を露骨に否定したこともあります。
このような悲惨な状況にもかかわらず、韓国政府は積極的な対応はおろか、日本政府が歴史を否定し、歪曲している国連現場でも沈黙に終始しており、これを指摘する国会国政監査場でも、国連が問題点を指摘している「2015日韓合意」を口走り、的外れな姿勢で対応しています。
自国の歴史を根本的に貶めることに韓国政府が先頭に立っているものです。
もうこれ以上遅延できません。 歴史否定論は、歴史正義と公共秩序、民主主義と人権の敵です。歴史的に確証された真実を否定する行為を禁止・処罰する「慰安婦被害者保護法」の改正が急務です。
現在、国民請願運動が行われています。11月23日までに5万人が集まらなければ国会で審議することができません。市民の皆さんの関心と積極参加が必要です。今度こそ必ず法改正を勝ち取り、不正の言葉がこれ以上広がるのを防ぎ、不正のネットワークを断ち切りましょう。
2024年11月6日 正義記憶連帯理事長 李娜榮(イ・ナヨン)
(訳 権龍夫)