2020年、長くて険しかった一年が終わろうとしている今、私たちは今年最後となる水曜集会のために平和路に立った。


今年も国内の日本軍性奴隷制被害者4名と、インドネシア、中国など海外の被害者が私たちのもとを去られました。被害者たちは日本政府の公式謝罪、法的賠償を受けられないまま旅立たれた。しかし、被害者の苦痛、怒り、叫び、そして平和への願いはここ平和路に生きいきとと刻印されています。 私たちはその記憶で被害者の名誉と人権回復のために、戦争のない平和な世の中のために再び平和路に立つでしょう。

 

(事務総長 韓京姫さん)



ハルモニたちは自身の辛い記憶を歴史に告げて、日本軍による凄惨な戦争犯罪の事実を知らせて加害国日本政府に誤りを認めるよう要求しました。

戦争の残酷さを告発し、再びこうしたことが繰り返されてはならないと訴えました。また、他の戦時性暴力被害女性たちと手を取り合ってさらなる連帯をつくりだしました。そうしてハルモニたちは正義を願う数多くの人々とともに女性の人権が尊重され、平和の大切さを語り合う社会に少しずつ近づきました。

 


しかし、今日私たちはお二人のハルモニを名前のないまま見送ろうとしています。

 相変わらず被害者の話を無視したまま加害者側に立ち、加害者の言葉を合理化して被害者を嫌悪し、攻撃する不正義の群れが存在しています。生涯を被害の苦しみの中で身を潜めて生きてこられ、旅立つ瞬間まで名前ひとつ世に残すことができなかった被害者がお二人の被害者だけでしょうか。被害者が被害を語れるように、加害者が過ちを認めて謝罪する社会. 私たちはそうした正義の社会をともに夢見てつくりだそうと思います。

 

(2020年に亡くなった被害者たちを追悼して)



めぐりくる新年18日と13日、日本軍性奴隷制被害者たちが日本政府を相手に起こされた損害賠償請求訴訟裁判の判決が相次いであります。


2013年と2016年にそれぞれ始まった裁判が様々な理由で遅々として進まず、延期されてきましたが、偶然にも5日間の差で判決を待つことになりました。生前日本が犯した戦争犯罪を歴史に記録し、日本政府の法的責任を問うために二つの裁判にそれぞれ参加されたハルモニのうち、11名が韓国司法府の判決を最後まで見届けることができず、この間に生涯を終えられました。


 

ただの一度も日本政府から謝罪らしい謝罪を受けられなかったハルモニたちに対して被害国の大韓民国司法部がどのような判断を下すのか私たちは見守っています。日本軍性的奴隷制問題の真実を確認し、日本政府に法的責任を問うことができた時、ハルモニたちははじめて真の解放をむかえるでしょう。

 


私たちはハルモニたちの声を記憶し、記録してともにし、日本政府が公式謝罪、賠償で法的責任を履行する時まで、再発防止を約束して平和を壊す行為を中断する時までこの場で叫ぶでしょう。世界市民との変わりない連帯でこつこつ歩んでいくでしょう。

 

22020.12.30

正義記憶連帯

(訳:方清子)