ベルリン/シン・ウンビョル特派員(韓国日報)

 

ドイツ市民団体、来月公共敷地で展示予定

ケルン市長「追加の意思決定が必要・・・私有地に展示せよ」

日本の意向反映の疑惑・・・ベルリン少女像撤去議論も「進行中」

 



ドイツ・ベルリン市ミッテ区に設置された平和の少女像。

日本軍「慰安婦」被害者を象徴し、日本軍の残虐行為を表す少女像は、現在ミッテ区から撤去命令を受けた状態だ。

 


日本軍「慰安婦」被害者を象徴する「平和の少女像」がドイツ・ベルリンに続き、ケルンでも設置禁止論争に振り回されている。世界女性の日(38)に合わせ、ドイツの市民団体が早くから推進してきた「ケルン公共地の少女像展示」と関連し、ヘンリエッテ・レーカーケルン市長が突然ブレーキをかけたためだ。

 


1(現地時間)、ドイツ・ケルン市アンツァイガー(KStA)などの報道によると、コリア協議会などドイツの市民団体は、来月8日から61日までケルン市内に位置するナチス記録博物館の前に少女像を設置する計画だった。この展示は、第2次世界大戦当時、アジアで行われた戦争犯罪を告発するために2年前に企画された「忘却に反対する芸術」の一環だ。

 


しかし、レーカー市長は突如少女像設置に待ったをかけた。

「少女像は記念碑に該当するが、記念碑を公共の敷地に建てるのは行政機関の独自決定事項ではない」「ケルン市政治委員会などの追加決定が必要」「記念碑設置申請が間に合わない」などを根拠としてあげた。

レッカー市長のスポークスマン、アレクサンダー・フォゲル氏は「少女像の設置自体を禁止したわけではない。文書保管所の近くにある、公開的にアクセス可能な私有地に設置するように提案したもの」とKStAに語った。

 


しかし、展示会推進団体は、このような意思決定は不自然だと考えている。展示会を支援していたケルン市が少女像だけを問題視したことには、日本の介入があったのではないかとコリア協議会などは疑いを持っている。

20209月、ベルリン内の公共敷地に設置した後、昨年9月に管轄区庁(ミッテ区庁)から撤去命令を受けた少女像に関しても、日本がドイツ社会で全方位的な「撤去ロビー」を展開した結果であることが既定事実化された状態だ。ベルリン少女像の設置をめぐる法的争いは今も進行中だ。

 


コリア協議会などは先月16日、レッカー市長に書簡を送り、「少女像の設置を原案通り進めるように」と要求した。 彼らは「少女像設置禁止は創作の自由侵害であり、芸術的自由に対する攻撃であり、戦争犯罪で被害を受けた女性たちの連帯を否定するもの」と指摘した。



(訳 方清子)