〈正義連〉 第1638回 日本軍性奴隷制問題解決のための水曜デモ 週間報告(2024.3.6)
3月8日は「世界女性の日」です。116年前、女性労働者たちが生存権、労働権、参政権を叫び、自由と平等のために街頭に出ました。 男中心の社会、権力者の歴史、搾取的資本主義に挑戦し、差別と無視からの解放のために闘ってきました。 以来、世界の女性は政治、経済、社会、歴史全般の変革を夢見て、平等参加と公正分配、民主主義と人権に向けて前進してきました。 世の中のあらゆる侮辱とレッテル貼りにもかかわらず、性平等の世界を達成するために献身したすべてのフェミニストたちに敬意を表します。
しかし2024年の今日、女性に対する不平等と差別的な扱いは依然として続き、マイノリティと弱者に対するヘイトと抑圧、暴力と搾取は絶えません。世界各地の戦争・紛争地域では、女性と子どもに対する性的暴力と性的搾取、人身売買と虐待、虐殺が続いています。
とくに過去2年間、大韓民国では女性政策と男女平等政策が消失し、性差別と性的暴力が増加しています。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でガラスの天井指数最下位、26年目の男女賃金格差1位という現実の前でも、構造的な性差別はないと否定し、家庭暴力・性暴力予防広報予算の削減、性・人権教育予算の全額削減、民間雇用平等相談室の廃止など、憲法に明記された男女平等の責務を放棄しています。国連人権機関は何度も懸念を表明しましたが、結局、女性家族省は次官体制に縮小され、消滅の道を歩みました。「 次の国会で法改正を通じて政府組織法を改正し、女性家族部を廃止する」と破廉恥に公言し、性平等推進体系を根本的に揺るがしています。女性に対するヘイトと敵意を助長し、男女対立を煽って国民を分断しています。
市民が苦労して築いてきた民主主義と平和の価値を根底から毀損し、労働組合やマスコミ、進歩的な市民社会を悪魔化して弾圧し、日韓関係改善の名目で認識も反省もない恥知らずな加害者に免罪符を与え、被害者の尊厳と名誉も売り渡しました。
3・1節記念辞では強制動員、「慰安婦」の歴史を消し、独裁者を美化し、日本が「世界の平和と繁栄のために協力するパートナーになった」と宣言し、自主独立、民族自決、民主共和国をめざした3・1抗争の精神を歪曲しました。
国家の根幹が揺らぐ中、この水曜デモの横の極右歴史否定勢力の蠢動は天をつらぬき、韓国社会全般に女性憎悪と少数者憎悪が広がり、ジェンダー暴力は止まらないでいます。女性の生活はますます過酷になり、労働権は脅かされ、人権は無残にも踏みにじられています。世界最低の出生率はこのような現実と無関係ではありません。
尹錫悦政権に警告します。度重なる女性省廃止の試みを中止し、行方を失った男女平等政策を直ちに実行してください。反民族売国勢力を前面に押し出し、自由を僭称して市民社会を弾圧し、攻撃することを直ちに中止してください。大韓民国の国益にふさわしい自主と平和、平等と人権の実現に最善を尽くしてください。もし、大韓民国の大統領として最低限の責務を放棄し、反動と退行を繰り返せば、私たち女性と市民はその責任を最後まで問い詰め、立ち向かうでしょう。 正義記憶連帯はこれからも性差別と性暴力、労働搾取と性的搾取のない世界のために力強く前進していきます。
2024年3月6日
正義記憶連帯理事長 李娜栄(イ・ナヨン)
(訳 権龍夫)