<正義連> 報道資料 <省察とビジョン委員会>活動結果報告



1. 正しい報道のために努めてくださっている貴報道機関の労苦に感謝申し上げます。



2. 正義記憶連帯(正義連)は2020年6月、学者・法律家・会計士など各界専門家13人を中心に<省察とビジョン委員会>(以下委員会)を構成しました。委員会は去る7ヶ月間の活動を終えてこれまでの運営経過と提言を次の通り発表して、委員会の提案により改編した正義連の新しい理事会名簿もあわせて発表します(日本語訳では名簿省略)



3. 多くの関心と報道をお願いします。


2021年2月3日

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯





正義記憶連帯<省察とビジョン委員会>の活動を終えて



□ <省察とビジョン>構成と目的


 挺対協・正義連の30年、「慰安婦」運動は被害生存者の意思と国内外市民の意志でともにしてきた歴史でした。1992年1月に始まった水曜デモは毎週続いて今年1500回を迎えます。しかし、昨年2020年は大きな試練と苦痛の一年になりました。会計不正などの疑惑があふれて挺対協・正義連の「慰安婦」運動の正当性に疑問が呈されました。



 これに対し正義連は去る30年間、被害生存者と国内外市民と共にしてきた崇高な精神と歴史を継承し、同時に今後30年を準備する未来指向的なビジョンと実践計画を立てるために2020年6月<省察とビジョン委員会>を構成しました。

 <省察とビジョン委員会は学者・法律家・会計士など専門家と、女性・人権・市民団体代表、正義連の責任実務者を網羅した13人の委員で構成されました。去る2020年8月12日水曜集会で委員会の目的を以下の4項目として明示したころです。


1. 正義連の会計管理体系改善方案の準備

2. 正義連の組織と事業関連活動点検および診断を通して改善法案の準備

3. 日本軍性奴隷制問題解決のための運動方向とビジョンの提示

4. 対市民との疎通方案



<省察とビジョン委員会>運営経過


<省察とビジョン委員会>は

2020年6月24日第1回会議以降、2021年1月末までに計12回の会議を行いました。また、全国の市民、団体の意見を聞いて14回にわたって傾聴懇談会を進めました。より深い検討のために外部専門家たちに正義連の会計管理体系と組織事業分析および未来戦略樹立コンサルティングも依頼しました。



約7ヶ月間の議論を通じて<省察とビジョン委員会>は次のように現況と問題点を省察して、これらの改善と革新のために新しいビジョンと課題を提示しました。



○正義連会計管理体系改善と革新


 2020年5月から提起された疑惑の相当数は会計および公示の問題でした。 単純な間違い不正確な公示を越えて正義連が補助金・寄付金を流用するなど組織的な「会計不正」をしてきたような無差別的なマスコミの報道が続きました。


正義連は2020年7月公益会計士ネットワーク[マルグン(清らか)]に会計管理体系全般に関する検討を依頼しました。 [マルグン]は「正義連の会計管理水準は全般的に良好」だと評価し、業務の効率性の重視、内部統制手続きの整備、会計公開資料の正確性と妥当性の向上方案を提示しました。


「会計不正」に対しては検察の大々的な押収捜索と何ヶ月にもわたる強度な捜査がなされました。しかし、2020年9月14日検察捜査結果発表でも正義連寄付金流用、補助金脱税および重複過多支出、ビアホール過多支出など言論が提起した多くの「会計不正」疑惑は無嫌疑処理されました。その過程で言論の無責任な誤報と悪意の歪曲報道に対しては言論仲裁委員会によって大量の訂正報道決定が下されました。



それでも、より信頼できて透明な会計および公示が成り立つように内部システムを構築することが国内外市民と後援者の信頼を引き出す最も基本的で重要な課題であるということが確認されました。 正義連の運動が今後も揺らぐことなく前進するためにはこの課題が優先的に省察されなければなりません。


これに対し<省察とビジョン委員会>は

△今後正義連は国家および地方の補助金と支援金は受けとらず、独立的に国内外市民の後援を基に財政運営をすること、△外部非営利法人会計専門家と安定した疎通を基に持続的な会計検証システムを構築すること、△統合的で効率的な会計管理と正確な公示のための人材とシステム構築を強化することを提案・勧告しました。これを通じて正義連が模範的な会計運営の先導的なモデルになることができるよう努力を傾けてくれることを期待します。



○正義連の組織・機能および事業の改善と革新


 正義連の組織・機能と事業に対する検討を通じて<省察とビジョン委員会>は

△社団法人挺対協が当初の計画通り2018年に解消されないまま財団法人の正義連と別に存在することになって組織の重複と混乱を招いたとし、△長い間少数の活動家が数多くの運動・事業を耐えてきた過程で事業内容と規模にみ合う組織体系を整えることができなかったし、△財団法人の意志決定と責任単位である「理事会」が実質的な構成および運営がされなかったと判断しました。



これに対し<省察とビジョン委員会>は

△2018年の統合決定により挺対協を解消して組織の構成と運営を名実ともに財団法人正義連として統合し、△代表個人の力量に負う体制ではなく、財団法人の意志決定と責任単位として「理事会」を中心にした組織運営システムを準備すること、そのために優先的に理事会を全面的に改編することを提案しました。



○日本軍性奴隷制問題解決のための未来指向的ビジョンと改革案準備


正義連は被害者証言と関連記録を体系的に保存・活用して、事実の隠蔽と歴史・記憶の歪曲の試みに対抗して、アジアおよび世界の戦場と日常の武力紛争で二重三重に苦痛を味わっている女性たちの人権と安全および平和を増進させるためにより多くの研究と情報の疎通、教育を準備しなければなりません。



これについて<省察とビジョン委員会>は、

△日本軍性奴隷制問題解決のための今後30年の運動方向とビジョンを再構成することを提案し、新しいビジョン・使命・核心課題と組織・事業革新方案などを議論しました。

 <省察とビジョン委員会>は正義連が今後「世界市民と共に日本軍性奴隷問題と紛争下女性人権侵害および性搾取問題を解決して記憶するために率先」して「女性・人権・平和運動の国際的プラットホーム」になることを提案しました。



このための具体的推進課題として次の通り提案しました。

1) 30年の運動の精神と歴史を継承して国内外連帯を持続的に強化:水曜集会の全国化とオンラインを通した水曜集会の世界化


2)資料の集大成化と体系化:30年の運動と研究を通じて国内外に構築されている「慰安婦」関連資料を戦争と女性人権博物館に集大成化し、アーカイビング、体系化して「慰安婦」歴史の真実糾明と研究の中心とする


3)教育の場の構築:女性・人権・平和関連国内外「運動のためのシンクタンク」であり「教育の場」そして再確立


4)ニューメディア革新を通した国内外市民と積極的に疎通


ニューメディア革新を通じて「慰安婦」被害問題および女性・人権・平和に対する情報とコンテンツを発掘し、体系的に共有して世界市民と直接疎通して共感する運動を創出。「ホロコースト教育」のように「慰安婦教育」のニューメディア プラットホームを創出。



○定期会員を中心とした堅固な組織と市民との疎通


 この間正義連の活動は定期的な後援基盤が脆弱な状況で当面の事案別、一時後援に依存してきました。幸いにも「正義連事態」の危機によって定期後援会員加入が大きく増加し、正義連が独立的でしっかりした財政構造を準備する機会になりました。



これに対し<省察とビジョン委員会>は

△定期後援を中心とする組織・機能体系と人材を構築して、△後援者らと多様な情報交換と活動を進めて、△特に正義連と戦争と女性人権博物館を市民、活動家、研究者がより気軽に接近し、ともにできる場になるよう、空間を革新することを提案しました。




□省察とビジョン委員会活動の終了および今後の課題


<省察とビジョン委員会>は正義連の省察と新しいビジョンのためにまい進してきた7ヶ月の活動を終了します。

新しく構成された正義連の「理事会」が具体的なビジョンと計画を確定して持続可能な改革を導いていかなければならない時です。

ぜひ2020年の危機が無駄にならないように正義連が日本軍性奴隷制問題と紛争下の女性の人権侵害および性搾取問題を解決し、記憶するのに先に立つ女性・人権・平和運動の国際的プラットホームとして生まれ変わることを期待します。



2021年が明けました。

希望の火種の便りも聞こえてきました。

 去る1月8日「慰安婦」被害者に対する日本政府の損害賠償責任判決が宣告され、1月23日には日本政府の控訴放棄によりこの判決が最終確定しました。この判決は国際人権と法的責任の観点で救済措置の砦に立ち向かった判決として、日本国が主張する国家免除適用と関連してアジアで最初に人権例外を認めた判決だと高く評価されました。


 相変らず日本政府は判決を認めず、責任を否認して、日本軍「慰安婦」問題の歴史否定と嫌悪を一層拡散していますが、ポスト被害当事者時代を開く青信号になると期待します。



 正義連が揺らぐことなく大きな一歩を踏み出せるように市民のみなさんも関心と批判、そして連帯を惜しみなくして下さることをあらためてお願い申し上げます。



2021年2月3日<省察とビジョン委員会>委員一同


(訳 方清子)


<原文>

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